が、本当に額面どおりにそれを信じて実行することがはたしてご本人や親御さんにとって幸せなのかというと、多くのケースでそうではありません。永戸さんの親御さんにかかわらず親というものは子どもに対してあれやこれや言う存在です。就職を含めいろいろと言うのですが、その根本は「子どもに幸せになってほしい」ということです。
「幸せになってほしい」の、その「幸せの形」はあくまでも親御さんたちが自分たちの経験や知識でもって考える、親御さんたち基準での幸せの形であり、誰の人生にも、またはどんな人生にも当てはまる正解では決してありません。もちろん時代も変われば、個々の人生を取り巻く前提や環境も変わりますから、多くのケースで親の言うとおりに生きることが正解ではなくなっています。
自分が考える幸せの形を、親にシェアしよう
ではどうすればいいか? そういった親御さんの言葉はありがたく頂戴しつつも、自分にとっての幸せの形をキチンと自分で考え、定義し、大人としての自分の人生を自分で責任を持って生きるということが子としてできる最大限の親孝行ではないでしょうか。親御さんの期待する幸せの形とは異なれども、永戸さんが胸を張って自分がベストと思う人生を歩み、幸せになることが永戸さんだけでなく、親御さんにとっての幸せなのです。
親御さんたちも、自分たちの期待どおりに永戸さんが生きることで、永戸さんに不幸せになってほしいわけではありません。どうにかして幸せになってほしいのです。であれば、永戸さんとしては、まずはご自身の考える幸せの形をキチンと親御さんにも説明し、ご自身で責任をもってその道を追求するべきなのです。
永戸さんが、そういったことを堂々と親御さんに語り、行動に移すことで親御さんたちの期待も変わるというものです。ですから、親の期待を修正したいのであれば、永戸さん自身が夢を語り、行動に移し、実績を示すことが大切なのです。
永戸さんにとっての幸せの形や、永戸さんが考える人生の方向性がキチンと親御さんにシェアされていないがゆえに、親御さんたちは自分たちにとっての正解の形を進んでほしいと願ってしまうのかもしれません。その部分がキチンとシェアされていれば、きっと親御さんたちは永戸さんの背中を押して応援してくれるハズです。何も考えていないわけではなく、キチンと考えている――。そういったことを語ることで安心させてあげましょう。
今のままでは、「幸せの形」の定義がそもそも両者で異なっているがゆえに、このままでは話はかみ合わないでしょう。就職活動も、これからの人生も、運転席に座って道を切り開いていく全責任は親御さんではなく、永戸さんにあるのです。親御さんたちの期待が自分の考える期待と異なるので物事がうまくいかないなどと悠長なことを言っている場合ではありません。自分の実の親を説得できないようでは、面接官やこの先の人生で出会うであろう「赤の他人」を説得できますか?
自分の正解は自分で作り、自分の人生を責任を持って全うする。私たちは皆、幸せになるために生まれてきているのですから、たとえ今現在親御さんたちに永戸さんの考える道が理解されなくとも、最終的に永戸さんが幸せになればいいのです。
繰り返しですが、自分の人生を生きましょう。大学院生という年齢を考えると、そういった人生や仕事に対する「妥協なき気概」を持つことが大切です。「自分の人生の最高経営責任者は自分である」そういった気持ちで自分の指針を作り上げ、幸せになることで親御さんたちも安心させてあげましょう。永戸さんが、他人の考える正解の人生ではなく、ご自身のための人生を歩むことを応援しております。
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