自信が持てない「仕事迷子」な大人が激増のワケ

社会人の職場体験という「仕事旅行」の醍醐味

若手の間でどんな風に働けばよいかわからなくなってしまった人が増えています(写真:YUJI/PIXTA)
500種類以上の社会人向け職業体験を提供してきた田中翼氏。彼ならではの経験知を伝え、これからの働き方を考えるガイドブック『働くコンパスを手に入れる: 〈仕事旅行社〉式・職業体験のススメ』をもとに「仕事旅行」について紹介します。

 どう働いていいかわからない”仕事迷子”の激増

今、”仕事迷子”が増えている。

「何年働いても仕事に自信が持てない」「今の仕事が自分に向いているのかわからない」「キャリアの将来が見通せなくて不安」

大学を卒業して会社に就職して、4~5年働いてみたものの、そうしたネガティブな心理から抜け出せず、どんなふうに働けばいいのかわからなくなってしまった人たちだ。

僕は、そんな仕事迷子たちに向けて、社会人のための職場体験という”旅”を提供する「仕事旅行社」を運営している。旅の受け入れ先(ホスト)は、花屋、カフェ店員、編集者、革小物職人、ネイリスト、バーテンダー、絵本作家、旅行家、神主など、業界や業種もさまざまで、約170種類に上る。

参加者は、その道のプロフェッショナルであるホストの仕事の一部を手伝わせてもらうばかりでなく、ホストからさまざまな話を聞く。ホストが今までどんな仕事をして、どんな人生を送ってきたか、何が得意で何が苦手か、仕事を通してどのような社会を作り上げたいか――そのような話を通じて、ホストの仕事観やキャリア意識を知ってもらう。

2011年に仕事旅行社を立ち上げてから、20代後半から30代前半の会社員を中心に、延べ3万人以上が参加してくれた。参加者からは「自分の仕事ではやらないことを体験して、見識を広げることができた」「プロの人とお話ができる機会はとても貴重で、自分に何が足りないかがわかった」など、スキルアップのための研修や楽しいアクティビティ重視のワークショップとは一味違った学びが得られる場所として好評をいただいている。

次ページ仕事旅行でしか学べない仕事の「軸」と「幅」
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