大型増資に踏み切ったマツダの「危機感」

大型増資に踏み切ったマツダの「危機感」

「増資をするなら今しかないと思った」(山内孝社長)。10月上旬に1000億円規模の大型公募増資を発表したマツダ。払い込み完了を11月中旬に控え、その戦略に注目が集まっている。

昨秋のリーマンショック以降、自動車各社は一斉にキャッシュ確保に走った。マツダも例外ではない。在庫を思い切り絞り、借り入れを増やしたことで、キャッシュフローは黒字に転換した。ただ、その過程で28%近くあった自己資本比率は22%台に低下。「景気の二番底懸念もある。どんな時代にもマツダのブランドを守るためには、借り入れや社債より自己資本の充実が必要だった」(山内社長)。

各国のエコカー補助金や減税効果は大きく、10月29日に発表されたマツダの2009年9月中間決算も赤字幅が大きく縮小した。が、そうしたカンフル剤が失効する今後は、強烈な反動減が待ち受ける。実際、8月末に補助金が終了した米国の9月新車販売は2割減。10月も1割近いダウンになるとみられる。

次世代エコカー競争も過熱している。ハイブリッド車、電気自動車、燃料電池自動車などの研究開発投資は巨額だ。マツダのように世界シェアが1割に満たない中位メーカーにとって、これから真の意味での企業体力が問われる。

ガソリン車への自信

マツダはガソリンエンジン車の燃費向上に並々ならぬこだわりを持つ。今年モデルチェンジした主力車種アクセラは米国で9月も前年比8%増となり、ガソリン車への自信を深めている。東京モーターショーでは、出力と燃費をさらに上げた次世代エンジンに高効率トランスミッション等を組み合わせ、リッター32キロメートルも走る「清(きよら)」を出品。氾濫するハイブリッド車や電気自動車を尻目に、強烈な独自路線を打ち出した。

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