ドイツ人の働き方に見る一流と二流の違い スーツケースを12万円で売る方法

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 グローバル化の進展により、国の枠を超えて活躍する「グローバルエリート」が生まれている。そんな中、人気コラム「グローバルエリートは見た!」の筆者で、『世界中のエリートの働き方を1冊にまとめてみた』の著者であるムーギー・キム氏が後継者を募集。“芸風が似ている”ということで後継コラムニストとして指名されたブラザー・キム氏が、香港を拠点に世界を飛び回りながら、一流エリートと二流エリートの違いをつづっていく。 
私が12万円もかけて買ったリモア社のスーツケース

「あらまー、たっかいわー、スーツケースで、800ユーロかい!!」

というわけで、私はドイツはベルリンに来ているわけだが、別にスーツケースを買いに来たわけではなく、投資家の集まりでやってきたわけである。

今回、かなりの大物のみなさんと直接お話しできた。アポロやカーライルの創業者クラスが集う中、このグローバルエリートの弟子ことブラザー・キムは、見事KKRの創業者、クラビス氏と与太話をすることに成功したのである。

わが師、グローバルエリートが『世界中のエリートの働き方を1冊にまとめてみた』で「与太話の力が社交力を左右する」と書いていたが、大きなカンファレンスで世界中から1000人単位で巨額の資金を運用する投資家が集う場では、まさにどれだけ笑顔で突撃し、与太話でつないで少しずつ仕事の話に移行していけるかが肝なわけである。

特に最近は大きな投資家の集まりだと、中東の国富ファンドの方々やアジアの巨額の投資家も増えているわけだが、彼らは西洋人と対峙するときより格段に、リレーションシップを重んじるので、とにもかくにも「とっつきやすい、いいやつだ」と思ってもらうことがビジネスをつくるうえで不可欠なのだ。

ナンパの本質は、ビジネスの本質に相通じる

しかしながら与太話が難しいのは、いかにも“話すことないから、話をつなぐためにとにかく質問されている”という印象を与えてしまうと相手もげんなりして、あなたとの会話が大きな負担になるのだ。

これは、同じくわが師の本にも書いてあったが、たいしてタイプでもないキャバクラ嬢が、話をつなぐために「好きな食べ物ってなんですか?」とか、「寒いと、わたし風邪ひいちゃうんです」「わたし、肉じゃが作るの得意なんですよ、こうみえても」などの超・ド級にどうでもいい話ばかりしてきたときの、「1時間1万5000円払ってこれかい!!」という怒りに相通じるのである。

たかだか与太話、されど与太話。与太話を決してあなどらず、人に何か聞くときはせめて“本当にこれが重要で重要で、聞かんことには今日も眠れへん!”という情熱をもって、相手が忙しくないタイミングを見計らってさわやかな笑顔で突撃しよう。与太話とはあくまで話の導入部にすぎず、そこから意味のある話に発展させることができなければ、あなたに与太話力はないということが言えるのだ。

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