いつも足が痛い人がやりがちな靴のNGな選び方 「靴底・中敷き」からわかる歩き方の悪いクセ

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縮小

これより高い、7cm以上のハイヒールでは、重心が前に行き、アキレス腱は縮んだままの状態になります。また3cm未満のローヒールでは、重心がかかと寄りになるので、アキレス腱が伸び気味の状態になります。

若い人は、アキレス腱が柔軟。どんなヒール高の靴を履いても対応できますし、縮んで固まった状態が続いても、少し休めば、すぐに柔軟性を取り戻せます。しかしシニアのアキレス腱は、加齢によって柔軟性を失い、対応力が低下しています。そのために蹴り出しがしやすく、負荷をかけすぎない靴を必要としています。

では、3〜4cmを、どのように見極めるか。物差しなど用意せず、ご自分で行える簡単な方法がございます。ヒールの内側に人差し指を入れ、第2関節までに納まる高さなら、おおむね4cm以下でございます。

試着の際の3つのチェックポイント

さて、フィッティングのチェックです。足の実際のサイズに合うサイズ表示を選んでも、製造メーカーやデザインによって大きめ、小さめはよくあることです。表示されたサイズは目安です。実際に合っているのかを、必ずチェックしなければなりません。そのポイントは、次の3点です。

① かかとが安定しているか:パカパカと足のかかとが抜けたりしないか? またかかとに体重が乗っていることが感じられるか?
② 幅が合っているか:親指、小指のところがきつくないか
③ 指を動かすことができるか

立ったままでは十分にチェックできません。店内を歩いてみましょう。購入前の歩行チェックは、靴にシワができたりして売り物にならなくなるケースもあるので困る、という靴店もあります。そのときは、立ったままその場で足踏みを15回ほどしてみましょう。この足踏みは、10m歩くことに匹敵します。

試着の段階で不具合を感じたら、その箇所を微調整してもらいます。信頼できる靴店であれば、販売員の方は、微調整の技術をお持ちです。遠慮せず、不具合の箇所をしっかり伝え、調整してもらいましょう。

『転ばぬ先の"足"』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

10年以上前から靴店にはアーチパッドやカウンターパッドなど、微調整に必要なパッド類がたくさん用意されております。たとえば最近、よく見かけるようになっているものに、シューベルトがございます。フィッティング調整のパッドとは違いますが、活用価値はあります。

かかとがパカパカする靴をお持ちなら、輪ゴムを2本用意し、左右どちらでもいいので片方に輪ゴムを通し、甲のいちばん高いところ付近にもっていってください。そしてその状態で歩いてください。輪ゴムを付けると、かかとのパカパカが軽減され、足と靴が一体化し軽くなったように感じられることでしょう。

この輪ゴムと同じ効果があるのが、シューベルトです。このようなグッズの活用やパッドによる微調整は、フィッティングの不具合を解消し、「足靴一体」の実現に大いに役立ちます。

福岡 宜子 ペドーシスト(足矯正技師)

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ふくおか よしこ / Yoshiko Fukuoka

1992年アメリカで修得したペドーシストの技術を一般に提供する日本初のサロン「フットケアコンフォートセンター」を開設。外反母趾などの足のトラブルを矯正する中敷作成をメインにウォーキング指導、またタコ、魚の目などを軽減するフットケア、さらに足を傷めず快適に歩ける靴と、足のトータルケアに親身に取り組む。2017年70代に入ったのを機にセンターを閉めるまでに、足を看た人数は6万人以上。今も、足への思いは増すばかり。高齢者医療に取り組む病院にフットケアの重要性を説き、その技術を提供。また足関連製品を手掛ける企業と足快適製品の研究・開発に携わる。

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