子どもの頃から小さな目標を作って努力することが大好きで得意でした。「次はこれ、次はこれ」と目標を設定して、頑張って達成することの繰り返しにしか魅力を感じなかった。努力せずに得たものに価値があるとは思えないのです。
私は演繹的ではなく帰納的な人間なので、大きな目標を分解して努力を積み重ねているわけではありません。でも、後から振り返るとそれなりの方向性はあると思います。後付けですけどね。
企業法務はすごく狭い専門家サークルの中で、知識や方法論が完結してしまっています。私が培ってきた勉強法なども含めて、広くわかる形で伝えていきたい。「パブリックティーチング」というのでしょうか。学校だけではなく、たとえば今回の記事も広い意味では教育の場になりうると思うのです。
生活の糧を得た後は、社会貢献に目を向けるべきですよね。私は今、それを模索しています。
エリート美女にコンプレックスが少ないワケ
エリートという言葉には、「高い能力を私のためではなく公のために使う者」というニュアンスがある。高級官僚がいまだに尊敬されるとしたら、その点に尽きると思う。
しかし、最初からそのような高い志を持って着々と実行できる人、山口さんの言葉を借りれば「演繹的な」人は少ない。山口さんのように、自分の生活を成り立たせたうえで、余裕を持って社会貢献をするほうが自然だと思う。
成功体験に裏打ちされた自信と能力とサービス精神。自分が持つ専門知識や勉強法を、広く世の中に提供しようとする姿勢を感じる。山口さんが真の「エリート美女」になるのはこれからだ。
個人的には山口さんのコンプレックスのなさに驚いた。容姿や学歴、収入、結婚、出産、年齢。どんなおしゃべりテーマでも「地雷」がない。苦労が少なかったわけではなく、挫折経験がないのだ。幻聴が聞こえるほど努力して、すべてを勝ち取ってきた。だから、あきらめや卑屈さがなく、ひたすら明るく前向きだ。あこがれと同時に、めまいがするほどの遠さを覚えた。
(撮影:梅谷 秀司)
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