パナソニック、津賀社長が進める「譲位」の準備

異例の役員人事に、深刻さ増す「収益柱」探し

5月に決算説明会の場に登場した津賀一宏社長(右)。2019~2021年度の新中期戦略が発表されたが、説明時間はわずか10分。詳細は11月に延期されたIRデーで説明される予定だ(撮影:梅谷秀司)

「社内では、津賀社長は目下"終活"にいそしんでいるのでは、という噂で持ちきりです。社員からの人気は変わらずですが、トップとしての求心力はさすがに落ちてきた」。パナソニックのある社員は、最近の津賀一宏社長(62歳)をこう見る。

ここでいう”終活”とは、今年で社長就任8年目の長期政権に入った津賀社長が進める、抜本的な経営体制改革のことだ。その1つが、10月からスタートした新しい執行役員体制である。

9月末に49人いた執行役員を、16人まで絞り込み、残りの3分の2は、待遇を変えずに新たに設けられた約140人規模の「事業執行層」となり、個別事業の強化を担うことになる。

期中で行われた異例の役員人事

パナソニックは大規模な役員人事を4月1日に行い、2月末に対外的な発表を行うのが慣例であり、期中の大規模な組織改革は異例。しかも、4月にも新たに2つの社内カンパニー(US社、中国・北東アジア社)を新設する大規模な組織改革を行い、8人の執行役員が新任されたばかりだ。そのうちの7人が、来年4月を待たずにわずか半年で執行役員から外れることになった。

その中には、2017年に業務用ソフトウェア大手のSAPジャパンから転籍し、現在は全社の新規事業を統括する馬場渉氏(42歳)や、これまで部品の製造・供給が中心だった車載事業のサービス型へのシフトに挑むモビリティーソリューションズ担当の村瀬恭通氏(56歳)など、注目の人材も含まれている。

パナソニックが、年度の途中で思い切った執行役員の縮小に踏み切ったのは、いったいなぜなのか。

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