20代では、実数も減っていますが、親元未婚率も減っています。35歳以上で15年前より増加となり、40代、50代と年代が上がるごとに親元未婚率は大きく増えていることがわかります。とくに、大きく増加しているのが50代です。
しかし、こうなるのは当然で、そもそも50代の未婚者そのものが当時の1.8倍に増えていますし、未婚だけではなく全体の総同居率も増えています。これは、いわゆる「8050問題」(80代の親が50代の子どもの生活を支える問題)とも関係しますが、親の介護のための再同居という形の影響もあります。
都道府県別の40~50代で親元未婚率を見てみる
2015年国勢調査から都道府県別の40~50代親元未婚率を男女別に見てみると、全国平均を上回って親元未婚が多い県は、男では37県、女では40県もあります。男女共通して親元未婚率が全国平均を下回るのは、東京・神奈川・大阪・福岡など流入人口の多いエリアでした。
つまり、親元を離れざるをえない物理的条件がない地方エリアにおいては、昔も今も未婚者が親元に住み続けることのほうがデフォルト行動と言えます。よくよく考えれば、親元を離れて独立するきっかけというのは、遠方への進学や就職および結婚によるものであり、未婚であり続ける場合、家を出る理由はないわけです。
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