ネットに激増している「幼児の性的虐待」の実態 虐待画像や映像の数は過去最高に

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連邦法では、企業が虐待画像を通報する場合、その画像を90日間保存することが定められている。だが通報の数があまりに多く、当局から企業への照会が保存期間を過ぎてしまうことも珍しくない。

緊急の問い合わせとなれば大半の企業は時間をおかずに回答しているが、そうでない場合の対応には差がある。ミズーリ州、ニュージャージー州、テキサス州、ウィスコンシン州の警察官が最も問題のある企業の1つとして名前を挙げたのは、ブログ兼ソーシャルメディアの「タンブラー」だ。照会に対する対応がひどいという。

6000万ドルの予算では対処仕切れない

捜査関係者からは、マイクロソフトの検索エンジン「Bing」や、SNSのスナップチャットの親会社であるスナップも問題が多いとの指摘が上がっている。Bingからの通報には肝心な情報が含まれていないことが多く、捜査を難しくしている。スナップチャットはそもそも、短時間で投稿内容が消去されるように作られている。

フェイスブックは、傘下のプラットフォームに虐待画像が多く投稿されていることを以前から承知していた。メッセンジャーでは昨年、男が6歳児を性的虐待している動画が拡散した。マーク・ザッカーバーグCEOは3月、メッセンジャーの暗号化計画を明らかにした際、暗号化が「児童からの搾取といった真に恐ろしいこと」のリスクを伴うことを認めた。

州とその下の地方自治体レベルの捜査に振り向けられる連邦予算は年に6000万ドルと定められているが、実際に承認されるのは毎年、その半分程度にすぎない。インフレ率を考えると10年前と比べて多少は増えた計算になるが、今や6000万ドル全額承認されたとしてもまったく不十分と言えるだろう。

また、司法省が2年に1回出している戦略報告書でさえ、2010年版と2016年版では違法画像の取引高といった差し迫った懸念に関するデータが含まれていなかった。2008年に成立した法律は2012年に期間が延長され、コーディネーターの役割は上級幹部が担当することになった。だが実際には何も変わっていない。

全米行方不明・被搾取児童センターもまた、画像の拡散を食い止めるよう求められて苦労している。

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