自分の命と34人の命、どちらが「重い」ですか 究極の選択で「思考力と決断力」を鍛えよう

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今回の究極の選択について、ウェブでのアンケート結果は、次のようになりました。

A 自分が犠牲になる……42%
B 34人分の薬を捨てる……58%


「34人分の薬を宇宙船から捨て、ベナ星に着陸する」が優勢でした。一方で4割の人が、自分が犠牲になると回答。34人の命を救うために出発したという責任を、重く受け止める意見が見受けられました。

自分を犠牲にする人の意見では、

 自分1人より、34人の命を助けることに意義がある。(40歳女性)

 34人を助けるという使命で出発しているから。(64歳男性)

一方、34人分の薬を捨てる人は

不可抗力のため、自分の使命は果たしたことになる。(45歳男性)

自分が犠牲になるにはとても勇気がいる。社会的に非難を受けないのであれば、自分を守る選択をしてしまう。(44歳女性)

という意見が多く挙がりました。

10万円を2人で分配、私はたった500円?!

さて、次の思考実験です。

あなたは、ある実験に参加することになり、実験会場であるオフィスビルの1室にいます。

隣の部屋には、もう1人の実験参加者(Aさん)がいるようです。部屋に実験者が入ってきて、あなたにこういいました。
「今からあなたとAさんの2人に、あわせて10万円を差し上げます。この10万円をどう分けるかを決めるのは、Aさんです。

もし、配分が気に入らなければ、拒否することができます。しかしその場合、あなたとAさんは互いに1円も貰うことができません」

そして5分後、再び実験者があなたの部屋にやってきました。
「Aさんはあなたに500円を渡すといっています。つまり、Aさんが手にする金額は9万9500円です」

あなたはAさんに会ったこともなく、お互いの名前すら知りません。また、この実験の後、Aさんに会うことはありません。

あなたはAさんからの提案を承諾しますか? 拒否しますか?

A……承諾し、5 0 0円を受け取る
B……拒否し、A さんもあなたも1円も受け取らない
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