一軒家よりも多い「マンション」トラブルの対処 裁判で解決できたご近所トラブルの例を紹介
ご近所トラブルを防ぐには日頃から町内会やマンションの管理組合に主体的に関わることが必要です。「トラブルに巻き込まれたときだけ頼るのではなく、総会や行事にも積極的に参加しましょう。信頼関係が築かれると、いま近隣で起きている問題や、注意すべきことが分かります。もし、トラブルが発生しても一緒に解決の道を探れます」
ご近所トラブルに巻き込まれたとき、弁護士に相談して裁判に持ち込む方法もあります。しかし、弁護士への着手金が必要ですし、慰謝料が認められたとしても金額は数十万円程度です。裁判後に迷惑行為が収まればいいのですが、裁判を起こされたことで相手が意地になり、迷惑行為がひどくなることもあります。実際には裁判をしない人がほとんどです。
「ご近所トラブルを防ぐためには、自分も他の人に迷惑をかけないように、よく気を付けて生活していくことが大事です」(出口先生)
裁判で解決できたご近所トラブルの例
・お隣の騒音悩まされています
マンションに住むAさんの隣の部屋からは1年半の間、目覚ましのアラームやラジオが大音量で一日中聞こえてきました。調査をすると、最大音量は地下鉄の車内とほぼ同等の79デシベルでした。隣人は刑事告訴され、Aさんに生じた強度の精神的苦痛は傷害罪に相当するとの判決が下されて、懲役1年を命じられました。
・ペットの排泄物の臭いに困っています
庭に猫の餌を置き、野良猫だらけのBさんの家。近所のCさんの家の庭にも猫が侵入し、排泄物が悪臭を放ちました。Cさんは庭にネットを張り、Bさんに文書で改善を促しましたが無視され、町内会に相談して市に指導を要請。それでも改善されず裁判を起こし、Cさんの精神的苦痛に対してBさんは50万円の支払いを命じられました。
・お隣の敷地の樹木が我が家に
隣家の樹木が塀を越えて伸び、木の枝がDさんの家の壁や窓を傷つけました。隣家に「剪定してほしい」と頼んでも「勝手にどうぞ」と言われ、仕方なく自分で何度も切りましたが、あまりの不親切さに裁判を起こしました。壁や窓の傷の約20パーセントは、隣家の樹木の影響であることが認められ、隣家は約40万円の支払いを命じられました。
(取材・文/松澤ゆかり、山川寿美恵)
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