ラグビー日本が「最強アイルランド」と戦う意味 4年前の南アフリカ戦のような奇跡起こせるか
「明らかに多くのプレッシャーがあった。ロシアは防御がよかった。キックゲームも。とくに(ボールの獲得を競り合うハイパントの)コンテストキックが(日本代表に)大きなプレッシャーを与えた」
9月20日に開幕したラグビーのワールドカップ(以下、W杯)。幕開けを飾るロシアとの戦いに臨んだ日本代表は30対10で勝利を収めた。試合後の会見に臨んだ日本代表の指揮官、ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチはこう振り返った。
開幕戦の会場となった東京スタジアムに詰めかけたのは4万5745人。
だが、自国開催で膨らむ期待やW杯独特の雰囲気などがあいまってプレッシャーとなり、重くのしかかったのだろうか。満員の観客が見守るなかで始まった一戦は、立ち上がりから日本代表の硬さが目立った。
ロシアのキックオフのボールはリフティングされたリーチ・マイケル主将の上を越え、カバーに入った姫野和樹がノックオン。前半4分にはフルバックのウィリアム・トゥポウが相手ハイパントの処理を誤り、先制トライを奪われた。リーチ主将は「風(のため)なのか、プレッシャーなのか…。ボールはしっかり見えていた」と語った。
日本代表のベスト8入りを目指す戦い
コンテストキックでは、W杯の前哨戦となった2週間前の対南アフリカの「スプリングボクス」とのゲームに続いて課題が残った。ブレイクダウン(タックル後のボールの奪い合い)でのフォローの遅れなどもあったが内容はともかく、試合には勝った。
南ア戦から改善が見られたのは、守備面での対応ではないだろうか。開始直後の失点以降はフィジカルの強さを生かしたロシアのフォワードのゴール前での再三にわたる猛攻をしのぎ切った。
ラグビーのゲームでは実力にさほど開きがないチームの対戦だと、流れが両者の間を行ったり来たりすることがよくある。自チームに流れが来ているときに、トライやペナルティゴールなどで得点を挙げることができなければチャンスが遠のく。逆に相手へ流れが来ているときに守り切ると、チャンスが広がる。
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