評価も給与もすべてガラス張り
岡島:私は年間に200人くらいの社長さんの経営組織相談に乗っているのですが、皆さんが共通して、「自立自走型の人材を作りたい。一人ひとりが踊ってくれる舞台の環境整備がしたい」とおっしゃいます。
でもそのやり方はきっと会社によって様々なのではないかなと思うんですね。人による感化は、言葉によるところだと思うので、仕組みによる感化について、たとえば評価や目標設定をどんな感じでやっているのか、思想も一緒に教えていただけますか。
熊谷:目標設定に関して、基本的に僕らの会社は、今から15~16年前に作った「55年計画」というのがあります。それは11年×5サイクルですけれども、もう将来の売上高、利益の規模、スタッフ数、会社数、上場企業の数、成長率などが決まっています。それを皆で割り振って達成していこうという考え方です。
評価に関しては、すべてガラス張り。社内ポータルで、役員全員、グループ全社の役員ですから、60~70人の目標から評価、前年も含めて、給与も全部ガラス張り。アルバイトさんに至るまで、入社初日から全役員の給与が見られるし、評価も見られるし、上がり下がりも見られます。
岡島:勇気ありますね。
熊谷:全然。スピード上がりますよ。だって、「アイツ、あんなに高い給与もらっているのに、働かない」と思われたら、それで終わるんで。だから給与のガラス張りなんて当たり前で、今のうちのグループの本社に関して言えば、全スタッフさん、全部、報酬ガラス張りです。
岡島:イントラで見られる?
熊谷:もちろん全部。
岡島:すごいですよね。
熊谷:だってそのほうが早くない?
岡島:今日いらしてる方々も、皆さん、熊谷さんの年収も、安田さんの年収も全部知っている?
熊谷:見られますよ。だって給与を見せていけない理由がないじゃないですか。見せちゃいけないのは、仕事をしていないからですよ。自分の給与が恥ずかしいというのは、仕事をしていないから。
川邉:いや、すごいですね。
岡島:自信があるからですよね、きっと。
熊谷:全然、オッケー。