店舗数を急激に増やす飲食店はだいたい危ない ゆで太郎・富士そば社長対談(下)

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

:フィリピンではカツ丼が人気ですね。丼系は人気がありますよ。

池田:日常食より上の価格帯でないと人気にならないんで、そもそもうちがやる必要がないんですよ。もし、現地のパートナーがやりたいと言ってくれれば考えますが、自分でやるつもりはない。そばではない別業態ならいいんですが。

:でも、どこかで受け入れられるやり方はあると思うので、そばにこだわらずいろいろ模索していきたいとは思いますね。

その国の日常食レベルになるのは難しい

一方で、国内では外国人観光客の増加もあり、海外顧客は増えているという。

海外の人たちの日常食と同じレベルで落とし込めるかというと難しい、と語る丹氏(撮影:梅谷秀司)

:繁華街、渋谷、新宿、秋葉原、浅草あたりの店舗には、よく来ていただいています。

池田:ただ、見ているとたどたどしく箸を使って、みんなで楽しみながら食べていますよね。レジャー感覚なんですよ。日常食として食べてもらえるようになるには、時間がかかるかなと思います。

私の中国人の友人が最初そばを食べたとき、「池田さん、おいしかった」って言うんだけど、顔がなんか微妙で「ウソだよね」って(笑)。でも何年か経ってから「おいしくなってきた、慣れた」と。

:海外にもその人たちの日常食がある中で、それと同じレベルの日常食に落とし込めるのかっていうとそこは難しい、と割り切らないと結果は出ないでしょうね。

池田:もう10年、20年したら日常食として受け入れられるのかもしれませんが。

次ページ拡大志向の時代はもう終わっている
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事