店舗数を急激に増やす飲食店はだいたい危ない

ゆで太郎・富士そば社長対談(下)

製麺のやり方、だしの取り方も昔とは全然違うと話す池田社長(撮影:梅谷秀司)

池田:うちも思い切り変えました。製麺のやり方、だしの取り方も全然違う。昔は30リットルぐらいずつ作っていましたが、今は8リットルぐらい。新鮮な風味を味わえるようになっています。

:うちはだしを取る機械を入れました。3リットルから作れます。やっぱりツユの煮詰まりが、いちばん味に影響が出るんで、少量ずつこまめに作ろうと。

池田:私も一応そういう情報は入れているし、テストもしています。当然、時々富士そばさんにも食べに行って(笑)。よければ取り入れればいいわけですから。

ただ、時間当たりの売り上げとかが富士そばさんとは全然違う。都心と郊外では売れ方が違うので、うちでは店舗のレイアウトも 都心部と郊外では変えています。同じように見えるかもしれませんが、細かく見るとだいぶ違うものなんですよ。

台湾展開からは手を引いた

国内では小さなイノベーションを重ねてきたという両社だが、海外ではその健康効果もあり、ここ10年でそばの認知度が大きく上がっている。ゆで太郎と富士そばも海外への出店をしていたが、国内と事情はどう異なるのだろうか。

池田:台湾に出店して、結局閉めちゃったんですが、日本と同じような日常食として売ってはダメですね。台湾には台湾の日常食がありますから。例えば、天ぷらとか和食屋のメニューにそばがあるというのであれば海外ではウケると思いますが。

みなさん、日本食はレジャーとして食べに来るんですよ。ただ現地のパートナーがゆで太郎を気に入ってくれて、どうしても日本と同じでやりたいと言うのでやりましたけど、もりそばなんかうけないですよ。何にものっていないんですから。カツ丼やろうよ、とか、とんかつ定食やろうよって言ったんですけど、ゆで太郎がいいんだ、と。結局ダメでしたね。

:うちも台湾は同じく今年撤退しました。今はフィリピンで頑張っています。でもやっぱり価格帯は500円のラインですね。

池田:現地の日常食と比べたら、かなり高い。日常食だったら200円か250円ぐらいじゃないと。

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