金価格が高騰しているという。実に6年ぶりの高値だそうだ。ホルムズ海峡をめぐる対イラン情勢や米中の貿易紛争による世界経済の先行き不透明感が後押しして……などの解説が飛び交っているが、迷惑な話である。というのも、10月からの消費増税前に、「金でも買っておこうかな」と筆者はもくろんでいたからだ。
むろん高額なインゴットを買うような資金力はなく、いちばん小さい金貨(2万円程度あれば買える)のつもりだった。なぜなら金は販売店の都合でバーゲンセールになる類のものではなく、消費税アップの軽減手段もほぼないからだ。
このように金価格が高騰するほどに海外事情は危なげだが、日本では躊躇することなく消費増税に向かうらしい。そして、早くもさまざまな生活サービスが値上げを表明している。増税前の9月中にやっておいたほうがいいもの、買っておいたほうがよさそうなものを真剣に考えておくべき時期が来た。
軽減税率の対象をチェック
ご存じのとおり、政府は増税の負担軽減策を示している。まず、生活必需品である食品は軽減税率の対象となり、酒類・外食・ケータリングを除いて8%に据え置かれる。
同じ必需品でも日用品は対象外だが、ドラッグストアやスーパーにはたいてい5%オフデーなどの優待日があるし、売り上げ喚起のためのセールはいくらでもやれるので、慌てることはないだろう。また、下手に買いだめしてストックがあると、節約意識が緩み、かえってムダに使いすぎるので逆効果となるものだ。
次なる軽減策は、自治体が発行するプレミアム付商品券。3歳半以下の子ども(2016年4月2日~2019年9月30日までに生まれた子)がいる家庭と、住民税非課税の世帯が対象だ。非課税世帯者は自分で申請が必要だが、該当する子育て世帯には10月までに自治体から購入のための引換券が届く。
この商品券は25%のプレミアム付きで、子育て世帯で3歳未満の子どもがいる家庭なら、1人につき2.5万円分(実際に払うのは2万円)、2人分で5万円(払うのは4万円)まで購入できる。どの店で使えるかは各自治体の指定によるが、地元の商店や場合によっては大手スーパーでも使えることも。それこそ日々使う生活必需品はこれでまかなえるだろう。
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