ただし、注意点としては、先に商品券を買ってしまった以上、使い切らなくてはムダになる点だ。そのため無理やり買い物をしたり、手元に金券があるからといつもよりぜいたくなものを買うのでは家計の助けどころか浪費を誘うことになりかねない。
一度に上限の2.5万円まで買わずとも5000円単位で分割購入できるというので、様子を見ながらにしたほうがいいだろう。与えられたトクする権利を余すことなく行使しようとすると、かえって余計な買い物をしがちなのは人の常だ。この商品券が使えるのは原則2019年10月1日から2020年3月末まで。駆け込みで使い切ろうと焦らないよう、くれぐれも計画的な消費を心がけたい。
キャッシュレス還元はネットショップが勝ち組に?
真打は、鳴り物入りのキャッシュレス決済でのポイント還元(キャッシュレス・消費者還元事業)だ。クレジットカードやデビットカード、電子マネー、スマホ決済等で、その事業者がこのキャッシュレス還元事業に参加登録しているなら、最大5%の還元が受けられる。
さんざん取り上げられているが、改めて以下に概要をまとめておこう。
■フランチャイズ店は2%(差し引きで軽減税率あり商品は税率6%、なしは8%)
■デパートや大手流通は還元なし(軽減税率あり商品は税率8%、なしは10%)
そして、5%還元の対象となる中小・小規模事業者とは
・常時使用する従業員が50人以下の会社及び個人事業主
となっている。
還元の条件については、カード会社は月1万5000円までと定めたようだが、ほかは事業者ごとに任せる模様。
なお、「ポイント還元」といっても、「付与」だけではない。還元分にあたる額の即時値引きや、クレジットカード利用分の請求時に値引きという手法もあり、カード会社は後者の方法になりそうだ。また、先日報道があり、コンビニ4社は2%分をその場で値引きする方向で固まったという。
5%還元の恩恵を受けるために最もいいのは、eコマースつまりネット通販だろう。アマゾンも楽天も、5%に該当する出店者にサイト上ではわかりやすくマークなどをつける方針だ。
国の元々の考えは、街中の中小企業へのキャッシュレス普及だったかもしれないが、それよりも高額商品が買えるネット通販へとお金が流れるのではないか。それこそ、貴金属や中古ブランド時計などを買うなら、10月まで待ち、中小事業者のネットショップにて――というのが賢いかもしれない。
なお、アマゾンは決済時に5%還元の方向という報道が出ていたが、楽天は楽天カード、楽天ペイでの支払いについては楽天スーパーポイントの付与となる。
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