令和に入ってこのかた、株価が冴えない。日本企業の調子が上向こうと、米中間のゴタゴタをはじめとする海外事情に足を引っ張られる構造は変わらない。10連休の夢から覚めて、目を背けてきた消費増税の姿もはっきり見えてきている。令和初のボーナスがどれだけ増えるかは未知数だが、その足元は決して上り坂とは言えないだろう。
新時代になっても、家計防衛、そして節約と縁を切ることはしばらくできそうにない。
ディスカウントストアは今も生き残っているのか
節約をわが趣味と考える筆者は、これまでさまざまな小売業やサービスを観察しつつ、より安く物を買うための店選びや手段を探し求めてきた。
平成の30年間に、安売り店の主役は100円ショップやファストファッションに移り、最安値を探すのはPCそしてスマホを介したネット通販が主戦場になった。しかし、ちょっと前の時代には、「安く物を買える店」はほかにもあった。いわゆる、ディスカウントストアである。
ディスカウントストア(DS)とは、定義としては次のようになる。
「通常の価格よりも値引き販売する小売店。卸を通さないメーカーとの直取引や、大量仕入れによって割引価格を実現、薄利多売や現金販売によって利益を確保する構造」
もともとは、アメリカで普及した安売りスタイルで、日本でも1970年代にはこうしたディカウントストアが登場し、活況を呈した。かつてよく利用した人も多いのではないだろうか。
しかし、現在ディスカウントストアといってぱっと思い起こすのはドン ・キホーテくらいではないだろうか。1989年に1号店ができたドンキは後発組だが、ライバル店はどこかというと、すぐには思い当たらない。
食品をメインに扱うオーケーストアやビッグ・エー、ディスカウントドラッグと名乗るコスモス薬局、ホームセンターのイメージも強いオリンピックなど、業態がまちまちであることも理由かもしれない。
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