来場者の多かった「注目の展覧会」上半期TOP10 2019年前半は「フェルメール展」が強かった
加えて、4位の特別展「国宝 東寺―空海と仏像曼荼羅」(東京国立博物館、3月26日~6月2日)にも注目したい。総入場者数は46万3991人だが、1日あたりの入場者数では「ムンク展」に次ぐ7484人。空海が密教の教えを視覚化するために構想した東寺講堂の「立体曼荼羅」を構成する21体の仏像から史上最多の15体が並び、話題を集めた。
2019年下半期の行方は?
なお、今回の集計対象には入っていないが、東京都美術館の「クリムト展 ウィーンと日本 1900」(4月23日〜7月10日)は57万7828人を記録。日本初公開となった《女の三世代》(1905)など、官能的なクリムトの人生を丸ごと紹介した同展は、2019年全体でも上位に入ることとなるだろう。
このほか、下半期には「ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道」(国立新美術館、4月24日〜8月5日)、「クリスチャン・ボルタンスキー ‐ Lifetime」(国立新美術館、6月12日~9月2日)、そして「塩田千春展:魂がふるえる」(森美術館、6月20日~10月27日)などが控える。とくにボルタンスキーと塩田千春という現代美術家がどれほどの人々を魅了するのかに注目したい。
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