「収入が自分の半分の男」と結婚した女性の顛末

家計は折半だが、食事を作るのは妻の仕事

そんな婚活を半年続けて、正道に出会った。

「収入が少ないのは気になりましたが、話をしていても、一緒に出かけても楽しかった。見た目もタイプでした。結婚後に彼の収入だけでやっていくのは厳しいだろうから、私も働けばいい。私は仕事が好きだし、公務員は産休や育児休暇もある程度取れるから、2人で力を合わせていけば生活していけると思ったんですね」

結婚してみたら、理想と違っていた

ところが、いざ結婚をしてみたら、描いていた結婚生活とはいろいろな面で乖離が出てきた。

「家計はきれいに折半して担いました。でも、家事は8割方が私。食事を作るのは、すべて私でした。彼は、料理を一切しない、お湯も沸かさない人でした。

私がインフルエンザで高熱を出して寝込んだときには、帰りにコンビニ弁当を買ってきてくれたのですが、その代金も家計費から出していました。暑い日に自分が飲むジュース1本を買うにも、彼は家計費を使う。そんな姿にだんだんカチンとくるようになったんです」

年収450万円の中でアパートの家賃を払い、一人暮らしをしてきた正道は、食品や日用品を買うにも、一つひとつの値段を気にする生活をしてきたのだろう。

「スーパーに買い物に行って、おいしそうな有機大豆のお豆腐をカゴに入れると、『こっちのほうが安いよ』と、いちばん安い値段のお豆腐に取り替えられてしまう。外食は、滅多にしない。したとしても、値段が安いことで知られているファミレスのみ。

入籍して2カ月経った頃に私の誕生日があったのですが、『おめでとう』の言葉はあったものの、プレゼントもなく、外に食事に行くこともなくスルーされました」

そんな生活を続けているうちに、正道の男としてのプライドを傷つけることなく、なんとかうまく結婚生活を送っていこうと気を遣っていた自分に疲れを覚えるようになった。

「どんなに遅く帰ってきても私が食事を作らないといけないというのが、だんだん腑に落ちなくなりました。結婚って、何だろう。我慢して生活することなのかなと、思うようにもなりました」

気持ちが後ろ向きになっていくと、ささいなことでのけんかも多くなっていった。

「けんかは嫌だし、疲れるじゃないですか。だから、怒らせないようにしていたところがあったんです。でも、あまりにもいろんなことに我慢をしていたので、私の中で、“この結婚は幸せなの?”という気持ちが生まれた。感じる不満を口にするようになったら、彼がキレるようになったんです」

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