「飲みニケーション」が時代錯誤と言えない理由 「18年仕事相手と飲む」を貫いた男が得たもの
「若者の宴会離れ」や「飲み会はオワコン」といった言葉を聞くこともあるが、最近、飲み会の参加回数が激増している。以前からかなり多いほうだったのだが、毎週4~5回あるほか、1日に3軒の飲み会をハシゴするようになってしまった。
今回は今さらながら「飲みニケーションの効能」について書いてみる。ムダ金がかかる、酒で体調を崩す、酔っ払って何かトラブルを起こしたり巻き込まれたりする、などに加え、「そもそも時間の無駄。仕事が終わったのであれば、自分のやりたいことをやりたい」というところが飲みニケーション不要派の意見だろう。まさに正論で、首肯するしかない。
それでも人はなぜ酒を飲むのか?
ここまでネガティブな反応があるにもかかわらず、なぜ人は酒を飲むのか。日本人に限らず訪日外国人観光客も昼間からカフェで酒を飲んでいるし、歩きながら缶ビールやチューハイを飲んだりしている。タイ・バンコクのカオサンロードなど、昼から酒を飲んでいる観光客だらけだ。
そんなわけで、何らかの理由を無理矢理ながら見つけてみたい。そこを突き詰めると、「大人が会う口実として、そして大人同士が一緒に何かをするときにもっとも一般的」ということだろう。「パンケーキ食べに行きませんか」はスイーツ好き同士ならば成り立つし、「野球行きませんか?」だったら同じチームを応援する者だったら成り立つ。
しかし、パンケーキ屋で1時間半以上居座るのは店に迷惑だろうし、野球場で会話を楽しむことは難しく、試合終了までに3時間半かかることもザラだ。雨が降ったら不快でもある。というわけで、「飲み会」が最大公約数的な手軽かつ適度な時間の会合手段として存在していると考えられる。飲み会が本当に大好きなのかと言われればもしかしたら怪しいが、「私はみんなでボウリングをしたいです」という人からしても「まぁ、いいか」ぐらいのレベルには達しているだろう。
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