親は、自分ができないことでも子どもには「やれ」と言います。「お前、頑張るって言っただろ。言ったからにはやらなきゃダメだろ。ほんと、お前は口ばっかりだ」「毎日やるって約束したよね。なんで守れないの。そういうのを三日坊主って言うんだよ」。親はこういったことをよく言いますが、自分も三日坊主であることは棚に上げています。
大人が仕事から帰ってくればのんびりしたいですし、休日にはゴロゴロしたいものです。でも、子どもが学校や塾から帰ってくると、「すぐ宿題しなさい」「先にやるべきことをやってから云々」と叱ります。子どもには「ちゃんと話を聞かなきゃダメでしょ」と叱りますが、自分は職場で人の話を全然聞いていません。
子どもが勉強でわからないことを聞いてくると、「すぐ人に聞かないで、自分で考えなさい」と言いますが、自分は職場でわからないことがあるとすぐ人に聞いています。子どもがスマホ、テレビ、ゲームに夢中になっていると叱ります。でも、自分は暇さえあればスマホを見ています。
親は、子どもに「あんた、お兄ちゃんでしょ。なんでそんな意地悪なことをするの。もっと弟や妹に優しくしなさい」と叱ります。でも、自分は子どもに意地悪なことをいっぱいしています。本当に、親は自分がダブルスタンダード(二重基準)であることに無自覚です。
親は自分ではこのようなことをしておきながら、子どもには別のことを言います。そして、子どもから何か指摘されると、「大人はいいの」と苦しい言い訳をします。
本当に、親はやりたい放題です。まさに権力の座にあぐらをかいているのです。でも、権力に溺れた者はすべて哀れな末路をたどります。今のうちに気づいて軌道修正することを心からオススメします。
子どもは親の、人としての成熟度を表す鏡のような存在
自分より強い相手や立場が同等以上の相手にはへつらい、おもねる。自分より弱い相手や立場が下の相手にはいばり、高ぶる。これは恥ずべき行動です。いくら社会的地位が高くて収入が多くても、こういう行動をする人は人間として未熟です。そういう人が周りの人からリスペクトされることはありません。表面的にはみんな従いますが、裏では背きます。面従腹背です。
自分より弱くて立場が下の相手にも、1人の人間としてリスペクトして接する人こそ立派な人であり、人間として成熟度が高い人です。そういう人は相手にもリスペクトされますし、周りの人からもリスペクトされます。
そして、親にとっては、まさに子どもこそがそういう相手です。子どもはあなたの人間としての成熟度を表す鏡のような存在です。鏡がありのままのあなたを映し出し、ウソやごまかしが利かないように、子どももあなたのありのままを映し出します。
もしあなたが、子どもにひどい言葉を投げつけているなら、それは、あなたがその程度の人間なのだということを表しているのです。
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