実録!ホームレス施設からハーバード入学の道 シングルマザーが実践!8つの「子育ての公式」
公立図書館を第2のわが家に
ジャレル・リーの人生最初の記憶は、母に抱かれて家から逃げ出したことだ。その数分前、彼はおもちゃのトラックを床に走らせて遊んでいた。すると、どこからともなくナイフが飛んできて、かたわらの床に突き刺さった。
「3歳でした」。昼食をとりながら、ジャレルはそう振り返る。
ほかに何も覚えていないため、オハイオ州に住む母親に電話で事情を聞くことになった。その日、当時の恋人(ジャレルの父ではない)が彼女に向かってナイフを投げたのだという。母親は、ジャレルを連れて逃げた。お金もなく行くあてもない。故郷オハイオ州クリーブランドのホームレス用シェルター(一時宿泊施設)に身を寄せた。小学3年生までに、ジャレルは9回も学校を変わった。
そうした中でも、息子でもフラッシュカード(単語、数字、絵が描いてあるカード型の学習教材)で勉強させた。シェルターのベッドに2人で腰かけ、エリザベスがカードを見せて形や色、数字、文字を教えた。彼女がカードを見せると、3~4歳のジャレルが対応する言葉を答えた。


















