悪しき風習、ダウリー
インドといえばカーストと呼ばれる身分制度が思い浮かぶだろう。
これは身分というよりも、職業差別というほうが正確かもしれない。
1950年に憲法で全面禁止されたが、社会には根強く残っている。
それに伴った風習もいくつか存在していて、そのひとつが、ダウリー。
これは結婚の際、女性の家から男性の家におカネや家財道具を贈るもの。
金銭が満たないと花嫁を傷つけることもあり、社会問題となっている。
これらはすべて違法だが、今でもダラビでは行われているそうだ。
そんな悪しき風習を変え、厳しい労働環境を改善しようとしてるのが、
このツアーの企画者であるNGO団体「REALITY」である。
公立学校は約80人の生徒に対して1人の教師。これでは子どもが
充分な教育を受けられないということで、コミュニティセンターを作り、
語学、芸術、特殊技術などの特別教育を少人数クラスで開いている。
子どもたちが変われば、ここの未来も変わるはず。
そんな言葉を口にしたガイドの目が、強く、美しく見えた。
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