一方、博報堂に向けたコメントを読むと、真面目なものもあるが、おどけたものもある。これも広告業界のイメージが関係しているのかもしれない。
「都内有名大学のミスコン優勝者の内定先だと聞いた」(津田塾大学・文系)
「大手であり、求められる能力や素質のレベルが高いから」(学習院大学・文系)
「ミーハーが集まりそうだから」(法政大学・文系)
世界で通用する日本企業の1つにトヨタ自動車がある。世界の自動車業界で最大規模(2017年度売上高ベース)だし、技術力と品質においても最高レベルを誇っており、今回の調査では6位(文系14人、理系13人、計27人)に位置している。トヨタ自動車に対してはステータスを評価する声が目立つ。
「日本でいちばん営業利益額が大きく、日本経済を支えている会社として採用にもすごく力を入れていそうな印象」(一橋大学・文系)
ただし、難関企業というイメージは強く、就職対象から外している文系学生が多いように思える。
「一流大学の学生しか入れないイメージがあるから」(大阪商業大学・文系)
「文系はごく少数しか入れないから」(京都大学・文系)
コンサルも入社が難しい業界
コンサル業界の就職人気ランキングは高いが、難関業界としても有名だ。
今回の調査では野村総合研究所(NRI)が8位(文系11人、理系11人、計22人)とアクセンチュア9位(文系16人、理系5人、計21人)がトップ10に入っている。コメントを読むと、野村総合研究所に入るには相当な地頭が必要そうだ。
「周りの先輩、同期がインターンや、本選考で内定したのを見たことがない」(東北大学・理系)
「すごいと聞く」(横浜国立大学・文系)
「頭がいい人が多いから」(京都大学・理系)
アクセンチュアは外資というイメージがありがたみを増している。
「外資系のコンサルティング会社には優秀な人が多く、給与も高く、大きな責任が伴うため」(青山学院大学・文系)
「優秀な人が集まるコンサルティングの中でも、有名な企業だから」(東京大学・理系)
「優秀だなと思った人がその会社の内定をもらっていたから」(神戸大学・理系)
学生が考える難関企業をHR総研の調査データから紹介してきた。学生に対して「業界研究が足りない」「企業研究が足りない」と批判する人事がいるが、今回の回答学生のコメントを読むと、かなり正確に業界像、企業像を捉えているように思える。
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