所有率世界7位、スイスで銃乱射を聞かない意味

東大の学生と国際政治の根本について考える

青山:そうした努力は大切だと私も思います。1992年に、国連事務総長だったブトロス・ガリが発表した「平和への課題」は本当にすばらしかったです。その後も、国連を中心にして、紛争の各段階で加盟国がいかに軍事的協力をするかが議論されてきていますね。

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小原:そのとおり。加えて言うなら、自衛権の一種としての「集団的自衛権」についても議論が必要だね。これは、自国への直接の攻撃ではないけれど、同盟国や友好国への攻撃に対して自国の軍事力を用いて反撃する権利だ。

この権利のもと、ある特定の「価値」を共有する諸国家が「共通の脅威」に対して軍事的に協力するということは可能だと言える。現に、冷戦中の西側陣営は「自由」や「民主主義」という価値を共有して、そうした価値に対する「共通の脅威」であったソ連を中心とする東側陣営と軍事的に対峙していた。現在も存在するNATOという多国間同盟機構がそれにあたる。

また、北朝鮮の開発する核兵器とミサイルが国際社会の脅威となっているけれど、アメリカは同盟諸国に核の傘を提供し、韓国や日本に自国の軍隊を駐留させている。こうした事例も考えていかなくてはいけない。

ここでの学びをまとめてみる

○なぜアメリカから銃がなくならないのか?

銃を持つことにより自分の身を守るというのがアメリカの秩序。そこには、警察がカバーしきれない広大な国土という物理的背景と、建国以来の開拓者としての精神的背景がある。

○なぜスイスでは銃乱射事件が起きないのか?

スイスで、銃は「祖国を守る」ものという意識が社会の秩序となって根づいている。その背景には、永世中立という国のあり方や幼少期からの教育がある。

○銃や軍事力は何のためにあるか?

銃や軍事力は自衛のためか、社会のためかで国際秩序も変わる。軍事力を国際社会の平和と安全のために使うことも可能。

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