指輪、結婚式、ハネムーンは「なくてもいい」 実はフツーな山里亮太・蒼井優の「ナシ婚」

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そこで本稿では、この30年ほどの結婚の潮流のなかで、この両者の結婚を位置づけてみたいと思うのである。

第1に、「新しい」と指摘された結婚式や婚約指輪・結婚指輪がなかったことは「ナシ婚」という文脈では「フツー」であること。第2に妊娠も同棲もない結婚が比較的「古い」ものになっていること。第3に婚活が普及するなかで彼女/彼らとは違って、婚活する芸能人も現れていることを紹介したい。

ナシ婚の時代

結婚式・披露宴を挙げない、婚約指輪や結婚指輪がないといえば、「フツー」でないと考える年配の方も少なくないかもしれない。ただ、こうした結婚のあり方は「ナシ婚」と呼ばれ、決して多数派ではないけれど、若い世代にとって驚くほどのことではなくなっている。

こうした「ナシ婚」の流れは部分的には若者が金欠であることによるが、同時に親からの経済的援助が少なくなったことも影響している。結婚式の費用はいまでも巨額だが、かつては親の援助があったのに対し、いまは親に頼らずカップルで負担しようとする若者が多いのである。

例えば1993年の『けっこんぴあ』は、親の援助を受けずに(結婚までは)共働きしているカップルが実現できる挙げられる挙式・披露宴の新基準として150万円を提案していた。

こうした金銭的な理由だけでなく、若者たちには進んで「ナシ婚」を選ぶ理由もある。そもそもお仕着せの、親の体面のための結婚式など面倒くさい。時間をかけて、自分たちのやりたい結婚式・披露宴を実現したい。

例えばディズニーホテルで結婚式を挙げようと思えば、その受付は1年前の月初めから。藤本・木下夫妻もディズニーホテルで親族だけで挙式しており(結婚披露宴は都内のホテルで)、やはり同じだけ時間をかけたはずだ。

つい最近、サッカー日本代表・柴崎岳(27歳)と女優・真野恵里菜(28歳)が、結婚から1年後のこの夏に結婚式・披露宴を挙げるというニュースが入ってきたのも「フツー」のことだ。

いまでは「でき婚」の場合に、出産して、子どもがある程度大きくなってから子どもを連れての結婚式・披露宴も珍しくない。「結婚」とひと口に言っても、婚姻届けを出してから、結婚式、結婚披露宴までが長いプロセスになってきているのだ。

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