寝る前「1分の仕込み」で睡眠は劇的に改善する 良質な睡眠を妨げるのは「不安や緊張」だ

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【胸開きのやり方】
1、 枕やクッション、ブランケットを丸めたものなどでTの字に並べます。ヨガブロックを持っている方はそちらを利用しましょう。上半身の重さを支えるので、ある程度の高さと強度のあるものがお勧めです。
2、Tの字の「ー」の部分に頭を乗せ、「│」の部分に背中(肩甲骨の間)を乗せます。そこで気持ちよく10回呼吸しましょう。
ポイント

呼吸している間は、手のひらを天井方向に向け、手の甲を床へと下ろします。そうすることで、腕の重さを使って肩の前の詰まりもとることができ、肩関節のリセットにもなります。

これだけです。丸まった猫背をブロックが自然と押し上げてくれる。胸が解放され、肩の詰まりもとれて、自然と呼吸も深くなる。

しかも自重をかけるので体の重さも感じられて、リラックス度アップ。見ているだけで眠くなりそうなポーズです。ストレッチ効果はありますが、あなたが動く必要なし、ただ勝手に体が伸びていくのを感じるだけでいいのです。

これで1回胸を大きく開いておくと、ベッドに入ったときに仰向けになっても違和感を感じなくなり、ニュートラルなポジションで眠りにつけます。

難しいという場合には……

もしこれをやるのが難しいという場合は、ベッドに入ってから、次の姿勢で寝るようにしてみてください。やり方はもっと簡単。枕があればできます。まず、枕を縦に置きます。そして肩甲骨から上を乗せて、寝てください。これだけです。

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通常、枕には頭だけを乗せるので、どうしても首が前傾した姿勢で寝てしまい、肩の内巻きが促進され、呼吸も浅くなります。

しかし、枕に肩甲骨から乗せることで、胸が枕の高さだけ押し上げられ、自然と胸が開き、呼吸も楽になります。枕はブロックよりも柔らかく、高さも低いので、そのまま眠っても問題ありません。

寝る前1分の「仕込み」で睡眠の質を高めましょう。簡単、効率的、効果は最大。眠りの準備に最適ですので、ぜひ行ってみてください。

良質な睡眠をとるために必要なのは、「安心して眠る」こと。そして安心して眠るために必要なのは、「寝る前の仕込み」なのです。

松尾 伊津香 プロボディデザイナー/ZERO GYMエグゼクティブプログラムディレクター

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まつお いつか / Itsuka Matsuo

福岡県出身。関西学院大学卒。大学で心理学・精神医学を専攻し、その知識を深めるためアメリカに留学。帰国後、ヨガ・瞑想インストラクター、ダイエットジムReborn myself(旧Shapes)六本木本店 店長・スーパーバイザー等を経て、2017年疲労回復専用ジムZERO GYMを立ち上げる。ダイエット指導経験から、独自の食欲鎮静メソッド「食事瞑想」を確立、ミスワールド日本代表の審査員やボディメイクも手掛ける。著書に『一生太らない魔法の食欲鎮静術』。2019年3月にはNHK WORLD JAPAN「Medical Frontiers」に出演し、世界160の国と地域にヨガと食事瞑想を伝授。

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