ぐっちーさん「中国の未来は決して明るくない」

米中貿易戦争で「アメリカが絶対有利」の理由

もちろんIMFの見通しは比較的甘いので、2022年を待たずして、2020年にも赤字転落ということは十分あり得ますし、いずれにせよ、これから伸び行く若い国というイメージは全くないのです。また、アメリカのウォール・ストリート・ジャーナル紙も「結局、中国はアメリカのいうことを聞かざるをえない」、という分析をしています。

さらに言うと、中国は若年労働人口の減少がこれもIMFの予測より早く始まりそうで、最も早い予測だと早くも2020年には若年労働人口が減少に転ずる、というもの。これは大変な問題で、若年労働人口が2050年に向けて増え続けるアメリカとは好対照であります。

中国が米国債を売って「反撃」に出る可能性は?

結局、貿易上の力関係はおろか、国力としても向こう50年、落ち目の中国と上り続けるアメリカの差は明確にあるわけでありまして、これはある意味「トランプ大統領の思うつぼ」、であります。

ああ見えて、うまく計算しているところがあり、2期目を目指すには十分な足場を固めつつあるという見方もできるでしょう。今回の勝負は残念ながらアメリカの勝ちです。こうなってくるとG20(6月28~29日、大阪で開催)で安倍晋三首相が中国の習近平国家主席との間を取り持つ形で、「お互いの顔を日本で立てる」、というシナリオが見えてきます。ある意味、安倍首相が一番の勝利者になる可能性がある、言えるかもしれませんね。

と書くと、私のブログの運営元にはこんな質問が多数来ます。

「中国は3兆ドルにも及ぶ米国債を保有しており、これを売ると言ったらアメリカはひとたまりもないのではないでしょうか(日本も1997年に橋本龍太郎元首相が「米国債を売りたいとの誘惑にかられたことがある・・・」などと言及しました。ひとこと言っただけで米国債が急落したのです)」

これは非常に良い質問だと思います。

もし中国が「米国債を売るぞ」、と言えばかなりの圧力になることは間違いありません。しかし残念ですが中国は、売却はおろか、脅すこと自体も難しいでしょう。その理由は、本当に下がってしまったら一番困るのは中国自身なのです。

今や「元」という通貨そのものが、米ドルの信認に依存してしまっている。つまり、「米国債が暴落すること=元の価値減少」を意味します。日本では自国通貨の価値減少(つまり円安)を喜ぶ人々がたくさんいますが、自国通貨の価値が減少して喜ぶ人々は世界中で日本人だけといってもいいくらいです。

次ページもし中国が米国債を売っても・・・
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