とあいまいな抱負しか立てていないことが、失敗の原因なのでは、と指摘されました。確かにきちんと振り返って評価する気がないから、あいまいな抱負になるのかもしれません。ただ、あいまいでも「何とか頑張る」姿勢があれば、
「TOEICのスコアは大幅UP。英語力のアップはできたのではないだろうか」
と「それなり」に成果につなげることは可能な気がします。では、実現できない理由は? あいまいさ以上に問題なのは、立てた抱負を、
《日々の仕事に忙殺されて、自ら放棄してしまう》
からでしょう。取材した広告代理店では、年初に抱負を全社員が提出して、社内報で紹介。ところが大半の社員は
「立てた抱負なんて、1カ月もすれば忘れてしまう」
のが実態だそうです。これなら抱負を立てさせるだけムダです。でも、どうして放棄してしまうのか? それは職場の社員たちが
《会社は、目先の仕事で成果を上げることだけを、期待していると思い込んでいるから》
ではないかと感じます。そもそも年明けの職場には予算達成、年度末決算など目の前の仕事をやり切らないといけない仕事が山積み。しかも、大抵の会社は3月末が決算期末になるため、目先の仕事に忙殺される職場も少なくありません。残り3カ月の書き入れ時であるがゆえに、
《1年後の抱負なんていいから、目先の仕事に専念して》
という雰囲気になりがちです。これでは、抱負を放棄してしまうのも仕方がないでしょう。
must、canと、willを切り分ける
私が取材したシステム会社は、新年度(4月)に担当役員がガラガラポンで一斉に変わり、体制も仕事の役割も様変わりするのがお決まりのため、
「4月以降は体制が大きく変わるので、先のことは考えなくていい」
と、とんでもない指示が職場で周知徹底されていました。こんな職場で年初に立てた抱負を意識するのは大変かもしれません。まさに
must=やるべき仕事
can=できる仕事
ばかりに終始して
will=やりたい仕事 (これが抱負)
を置き去りにした職場。果たしてこれでいいのでしょうか?
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