バフェットはなぜ今頃アマゾンに投資したのか バークシャー・ハサウェイ総会に行ってみた
バフェット:(オルタナティブ投資のように)借り入れで膨らませた投資は、よい事業やよいタイミングで投資すれば、時に現金投資よりいい成果を生むが、マイナスになったときのダメージは大きい。
1990年代に借り入れを増やして破綻したロングターム・キャピタル・マネジメントを引き合いに、バークシャーは借り入れを増やす考えがないことを言明し、“オルタナティブ投資”にあまり魅了されないように警告する。また未公開株の投資リターンは“正直に計算されていない”面があるとした。これらの投資スタイルで一般的な報酬体系である「運用管理費用2%、成功報酬20%」という高コスト体質も強調した。
ハイテク企業についての見方は?
バフェット:経済的濠(moat)が深い企業がいい。これは変わらない原則だ。しかし、われわれは理解できない企業には投資しない。また「他人がいいと思うからわれわれもやる」というやり方はしない。2人の運用マネジャー(テッド・ウェシュラーとトッド・コームズ)がその面では領域を広げてくれるだろう(最近のアマゾンへの投資がそれに当てはまる)。
バフェット:それは、まったく合理的な考え方だ。将来余っている資金の投資戦略を変えることには前向きだ。私たちの後継者がそうしたことを検討するだろう。一方、巨額の資金を迅速に使えるようにしておくことも大事だ。チャンスは突然やってくる。またわれわれの株主は、全体の資産のうち多くの割合をバークシャーに投資してくれている。そんなことから、われわれがやっている間は、保守的に手元に置いておきたい。
バフェット:1人はこれまでS&P500をやや上回り、もう1人はやや下回っている。一方でトッド・コームズがJPモルガンやアマゾンと共同で設立するヘルスケアの組織に深く関わるなど、両者とも、他の面でもバークシャーに大いに貢献している。
バフェット:バンク・オブ・アメリカのトップから案件を持ち込まれ、翌日にはオキシデンタルのトップから正式に依頼があり、合意した。われわれは迅速に決めることができる。しかしこの案件が成立するかはまだ流動的だ(規模4倍の同業シェブロンから先に買収を持ち込まれていて、シェブロンから対抗提案がある可能性があったが、その後シェブロンは撤退を表明)。
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