バフェットはなぜ今頃アマゾンに投資したのか バークシャー・ハサウェイ総会に行ってみた
さて、いよいよ株主が待ちに待ったQ&Aタイムが始まる。9時30分から12時まで、午後は13時から15時30分まで、なんと合計5時間の「マラソンQ&A」だ。
寄せられた質問は、9歳から13歳の子供からのものも
バフェットとマンガーの2人が、アメリカ経済、金融情勢、投資哲学、人生の歩み方、会社経営など、あらゆることに答えてくれる。彼らは事前に質問については知らされておらず、ぶっつけ本番。60も質問が出る年もある。今年は9歳から13歳までの男女の子供が質問に立ち、会場を驚かせた。
質問は3つの種類に分かれる。1つ目は、フォーチュン、CNBC、ニューヨーク・タイムズの記者やコメンテーターに送られてきた一般の人々からの質問をピックアップしたもの。2つ目はアナリスト3人からの質問、そして3つ目は会場からの質問だ。今年もこれらから主な質問と2人の答えを紹介しよう。
バフェット:もし割安(すなわち株主にとって有利)と判断すれば、1000億ドルでも注ぎ込み、バークシャー・ハサウェイの自己株買いを行う。一方で、多くの会社が行っているような、株価の高低と関係ない自己株買いはしない。あくまでも、“本質価値”(Intrinsic Value)を下回ったときに行う。
バフェットは、5月2日に掲載されたフィナンシャル・タイムズとのインタビュー記事で、2018年の13億ドル、今年第1四半期の17億ドルの自己株買いのあと、現在現金が1120億ドルに積み上がり、自己株買い額は最大1000億ドルに及ぶこともありうるとした。これは、今年の「株主への手紙」で、バークシャー自体が“極めて大きな”買い手になりうると言ったことにつながる。
バフェット:経営判断の誤りがあったことは否定できない。またウェルズ・ファーゴが組織を成果報酬型にしすぎたことも原因だ。さらに何年も前から問題が指摘されながら、トップが迅速に対処しなかったことも問題だ。株主もこれによる相応の負担(株価の下落)を被った。不正事件や不祥事を起こした責任がある経営陣は、高額の報酬をもらって退任すべきではない(会場から拍手)。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら