結婚23年、46歳で別れた妻が呆れた夫の超怠惰 仕事も探さずゲーム三昧、あげく狂言自殺も

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「夫は会社を辞めて失業手当が出たんですが、いくら待っても次の仕事を探そうとしないんです。ずっと趣味の鉄道の掲示板に入り浸っているんです。あまりにもダラけた生活を送っているので、夜中に『何やっとんじゃー!』と怒鳴ったこともあります。本人はヘラヘラしてましたね」

失業手当が切れる数日前、浩二さんはようやく仕事を見つけてきた。それは詐欺まがいの商法で高齢者に高価な貴金属を売りつける営業職だった。

しかし、そこもわずか1週間で、突然退職してしまう。

「じいちゃんやばあちゃんを騙すのが嫌になった」というのが本人の言い分だった。玲子さんは、後ほど、その求人広告を見て驚いた。

「明らかに怪しい文言が並んでいたんです。人を騙す仕事だってすぐにわかりました。普通の感覚なら応募しないと思うんですよ。でも夫は、そんなことを何も考えずに、お金に釣られて応募したんです。前の会社もお金のトラブルで辞めたし、なんで毎回会社を辞めるのか、ちゃんと考えて!って、思わず夫に怒ってしまいましたね」

その後も、浩二さんは職を転々とした。そのどれもが長続きしない。そのため、危機感を感じた玲子さんは、パートと並行して、たまたまネットで見つけた在宅でできるWebデザインの仕事を見つけ、二足の草鞋で働くことになる。

「ブラウザ三国志」にハマって仕事をサボる夫

玲子さんの仕事は順調で、コンスタントに仕事が入るようになり、次第に忙しい日々となった。

「朝4時に寝て、朝7時に起きて、ずっと仕事する日々です。Webの仕事は当時単価が安かったので、1日中仕事をし続けないといけないんです。30分だけ仮眠して、ひたすらワンオペで仕事に没頭していました。肉体的にも超ハードなんですよ。その間夫は、職を探そうともしないで家でゴロゴロしているだけ。よく口にしていたのは、面倒くさいということですね。求人誌も買ってこないし、就職先を探すのも私なんですよ」

働かない夫に代わって、玲子さんは馬車馬のように働き、1日3時間しか眠れない日々が続いた。

玲子さんの不眠不休の甲斐あって、世帯年収は400万円から800万円に順調にアップしていく。しかし、浩二さんはというと、家にいてダラダラして求人誌すら開こうとはしない。

浩二さんは、ある日を境に「ブラウザ三国志」に夢中になり、パソコンの前から動かなくなった。見かねた玲子さんは、夫に簡単な作業の手伝いをお願いすることにした。しかし、そこでも浩二さんはトラブルを招いた。

「例えばファイルを全部開いて、文字化けしていないかチェックする作業を夫にお願いしたんですが、後で私が確認すると文字化けしているんです。本人の言い分としては、『1個か2個開けたら、文字化けしてなかった。それで全部大丈夫だと思った』と言うんです。クライアントさんが困るから、手を抜かないでくれというと、反射的に、怠けた言い訳をするんです。パソコン作業に見せかけて、ブラウザ三国志をずっとやってサボっていたんでしょうね」

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