単純計算すると3組に1組の夫婦が離婚している日本。そこに至るまでの理由は多種多様だ。そもそも1組の男女が、どこでどうすれ違い、別れを選んだのか。それを選択した一人ひとりの人生をピックアップする本連載の第14回。
「結婚生活と離婚のストレスで、精神疾患になりました。自律神経失調症、不眠症、うつ、高血圧……。ストレスで血圧が230まで上がってたんです。子どもと会えなくなってから、寝られなかったし、ボロボロになっちゃいました。別居して、3カ月くらいがいちばんつらくて、毎日死ぬ場所を探しましたね」
50代男性の永沼晴之さん(仮名)はそう言ってうなだれた。
晴之さんが、年下のひとみさん(仮名)と付き合うようになったのは、30代後半だった。当初、結婚願望はなかった晴之さんだったが、ひとみさんの猛アタックを受けてスピード結婚した。
当時の晴之さんは自営業者で経営は順調だった。結婚後は子どももできた。
マイホームを建てた頃から、妻が豹変…
ひとみさんの様子がおかしくなったのは、マイホームを建てた頃からだった。
ひとみさんが収入の安定した職に就いていたことから、態度が一変した。ひとみさんは経済力を盾に、晴之さんを奴隷のように扱うようになった。ひとみさんは一家の主という立場を振りかざし、暴君さながらへと変貌した。
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