GW10連休の消費押し上げ効果を試算してみた 約半数の人は、10連休が「うれしくない」のだ

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旅行で出費が増えれば、他では節約も(写真: jsenan / PIXTA)

他の消費を抑制して全体では「無相関」に

2000年以降のGW期間中(4月25日~5月8日)の暦上の最大連休数(2017年は5日間、2018年は4日間など)と各種消費額の相関をとると、「一般外食」「宿泊料」「国内パック旅行費」の消費額との相関が高いことが分かった。

「海外パック旅行費」については、連休効果よりも為替や海外におけるテロの頻発度合などの国際情勢の影響が大きいとみられ、相関はほとんどないことが分かる。

また、消費支出全体の連休数との関係はほとんど無相関である。多くの家計が「一般外食」や「宿泊費」などの項目の支出を増やす一方で、それ以外の項目についてはむしろ消費を抑制し、トータルでは無相関となっているようだ。GDP統計などのマクロ統計への10連休の効果は限定的だと考えられる。

末廣 徹 大和証券 チーフエコノミスト

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すえひろ とおる / Toru Suehiro

2009年にみずほ証券に入社し、債券ストラテジストや債券ディーラー、エコノミスト業務に従事。2020年12月に大和証券に移籍、エクイティ調査部所属。マクロ経済指標の計量分析や市場分析、将来予測に関する定量分析に強み。債券と株式の両方で分析経験。民間エコノミスト約40名が参画する経済予測「ESPフォーキャスト調査」で2019年度、2021年度の優秀フォーキャスターに選出。

2007年立教大学理学部卒業。2009年東京大学大学院理学系研究科物理学専攻修了(理学修士)。2014年一橋大学大学院国際企業戦略研究科金融戦略・経営財務コース修了(MBA)。2023年法政大学大学院経済学研究科経済学専攻博士後期課程修了(経済学博士)。

 

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