建売購入で「階段とトイレ」を確認すべき理由 玉石混交の物件の中で後悔をしないために
建売住宅を含め、住宅取得にあたっては立地やデザインなどが注目されがちだ。もちろん、それは決して悪いことばかりではないのだが、それ以外にも注目点を有しておくことが大切だと筆者は考える。
とくに建売住宅は、著名な建築家が設計、デザインしたものではない物件でも「デザイナーズ住宅」などと称し販売されるケースも散見される。そんなケースで、良しあしを見極めるのに以上の2点は役に立つわけだ。
次に建売住宅に関する近年のトレンドについて、コミュニティづくりに関わる観点から紹介したい。郊外型の比較的規模が大きな開発では、分譲住宅地に住む住民の交流を促す仕掛けが採り入れられるケースが増えている。
ポラスグループの取り組み
その事例の1つが、埼玉県越谷市に本社を置くポラスグループの取り組みだ。そのグループ会社・中央グリーン開発が開発する「パレットコート北越谷 フロードヴィレッジ」(全64区画)では、交流の場となる公園や集会所などを設置している。
中でもユニークなのが、開発を開始した2017年4月に開催した「棟下式(むねおろししき)」。
建設地は以前、企業の研修施設があり、グラウンドは周辺地域の方々にも開放されていた。棟下式はその解体に伴い、地域関係者700人以上を招き実施されたものである。
このほかにも、2017年10月に地域関係者を含めた「未来会議」を開催し、「自分たちの街をどうしていきたいか」をテーマにした意見やアイデアを求めた。街づくりにこのような手法を採り入れることで、分譲住宅地の住民と地域住民の間に円滑な関係をつくりやすくしているわけだ。
防災の仕掛けをコミュニティづくりに役立て、分譲住宅地の魅力アップを図ろうとする取り組みもある。
セキスイハイム(積水化学工業住宅カンパニー)が全国で開発している「スマートハイムシティ」で、近年よく見られる。
分譲住宅地の中にある公園に「カマドベンチ」(通常は普通のベンチだが、災害時にはカマドとして煮炊きに使える)を備え、分譲住宅地の住民はもちろん、周辺住民を含めた食事提供の場として活用できるようにしている。
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