本当は恐ろしい「収入合算」の住宅ローンの実態 「返済が苦しい」と相談に来る数はかなり多い
物件を気に入ったものの、世帯主1人の収入では審査が通らない……そんなときに金融機関から提案される“次の手”が「収入合算」です。夫婦2人分の収入で見てもらえれば借入可能額が増える、という仕組みに惹かれて利用するご家庭が少なくありません。
けれども、後になって返済が苦しいと相談に見えるのは、「収入合算」で借りたケースが圧倒的に多いです。
そこで、Aさん夫婦(年収:Aさん500万円、妻300万円)を例に、「収入合算」の仕組みについて紹介します。「収入合算」には[連帯保証型]と[連帯債務型]の2種類があるため、今回は、[連帯保証型]に焦点を当てて、マネー面のメリット・留意点を整理します。前回の「ペアローン」の記事に関連情報を書いていますので、併せて読んで理解を深めてみてください。
「連帯保証人」には収入があることが要件
[連帯保証型]は、銀行をはじめ多くの金融機関で取り扱われていますので、「銀行で収入合算」というと、ほぼ間違いなく[連帯保証型]といった状況です。夫婦のうち1人が債務者になり、もう1人が連帯保証人になる形で1本のローン契約を結びます。
連帯保証人は、正社員であればOKですが、契約社員や派遣社員ではNGというところもあるので注意が必要です。加えて、連帯保証人の年収について満額で見てくれるところもある一方、50%までというところも少なくありません。
なお、妻の産休・育休については、休みに入る前の給与明細書や賞与証明書、育休・産休期間に関する証明書など、休む期間がわかる書類を銀行などに提出すればOKというところが多い印象ですが、この点も各金融機関で異なります。前もって確認しておくのがおすすめです。
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