親が亡くなってから相続するのは遅すぎる

3月までに生前贈与優遇制度を使うべき?

4月に生前贈与優遇制度が見直される。年老いた親に同意をとって必要なお金をもらえれば、譲るほうも引き継ぐ方もともにメリットがある(写真:Fast&Slow/PIXTA)

年末年始に離れて暮らす親と過ごし、久しぶりに会って「親父やおふくろも一段と老けたなぁ」と実感した人も多かったのではないでしょうか。しかし、変わっていくのは見た目だけではありません。短い時間のやりとりでも親の異変に気づくと、心配になるものです。気になるのは健康の面だけでなく、お金の面も同様です。親とのやりとりを振り返りながら、近い将来のことを考えるには、今がいいときではないでしょうか。

実は今年は税制改正のほかに、消費税増税も控えています。親や祖父母の資産を、親や祖父母だけでなく、それを引き継ぐ自分たちにとっても、最もいい形で生かすにはどうしたらいいのかを考えていきましょう。

生前贈与で1500万円までの教育資金が非課税に

日本では金融資産の多くを60代以上の世代が保有しているといわれています。そのため、国も将来のある世代に、これらの資産をスムーズに引き継がせるためにさまざまな優遇制度を設けています。もし、多額の相続税が課せられるほど金融資産がある場合、相応の対策が必要になります。

まず、遺産を引き継ぐ側にお子さんがいる場合、有効な資産移転方法の1つが「教育資金の贈与」です。年間110万円を超える贈与を受けると贈与税がかかりますが、教育費に使う場合、贈与税が非課税になる「教育資金の非課税の特例」という制度があります。

この制度を使って贈与が受けられるのは30歳未満で、「学校等に支払われる教育費」は最大1500万円、「学校等以外に支払われる教育費」は最大500万円が非課税となります。上限は1人あたり1500万円で、両親の祖父母それぞれから受け取る場合、合算して1500万円であれば問題ありません。

「学校等」という条件には幼稚園、認定こども園、保育所、小・中学校、高校、大学や、特別支援学校、高等専門学校、大学院、専修学校のほか、海外の学校(その国の学校教育制度に位置付けられている学校)、国内のインターナショナルスクールや外国人学校なども含まれます。非課税になるのは、それらの授業料や保育料、入学金、学用品費、修学旅行費、学校給食費などに使った場合です。

次ページ今年4月から教育費の生前贈与が厳格化される
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