今さら聞けない「介護保険」の仕組み超基本 介護保険と健康保険の違いはわかりますか
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高齢化が進むなか、いざ自分の家族が要介護となったときに備えて、「介護保険制度」をおさらいしておきましょう(写真:プラナ/PIXTA)
"人生百年時代"を迎えました。誰もが健康で長生きすることを望んでいると思います。しかし、もし自分、あるいは大切な家族が「介護」が必要になったらと思うと不安になってしまいます。そこで、誰もが知っておきたい「介護保険」について介護に詳しい専門家の高室成幸さんにお聞きしました。
そもそも、介護保険ってどうしてできたの?
介護保険ができる2000年4月までは、自営業者などが加入する国民健康保険や民間企業の社員が加入する健康保険といった医療保険が高齢者福祉の役割を担っていました。
「本来、病院は治療をするところですが、寝たきりで自宅に帰れない、施設にもなかなか入れないとなると病院にとどまるしかなく、病院が"老人病院化"していたのです。
結果、医療費がものすごくかかってしまいました。自宅に帰れたとしても、家族だけで介護するには限界があります。
そこで、本人らしい自立した生活が送れるように、また介護する家族の負担を社会で支えていくことをめざして、2000年にできたのが介護保険制度です」と高室さん。
■介護保険と健康保険との違いは?
公的な保険といえば、健康保険をイメージされる人も多いと思います。健康保険と介護保険は、どのように違うのでしょうか。
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健康保険は被保険者全員が対象ですが、介護保険の対象者は65歳以上の要介護者、または40歳以上の特定疾病がある人です(画像:毎日が発見ネット)
健康保険は被保険者全員が対象ですが、介護保険の対象者は65歳以上の要介護者、または40歳以上の特定疾病がある人です。
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