同性婚容認で揺れる台湾 「多様性ある結婚」をめぐって、対立が先鋭化
2013年11月30日、台北市の総統府前に数万人が集まった。彼らは、同性婚を認める内容の「多様性のある」結婚に関連する法案に反対する宗教団体が中心だった。
この光景は、法律改正に賛成する支持派をひどく驚かせた。法改正を推進する団体と立法院(国会)議員ににとって、台湾社会はまだ「多様性のある結婚」を受け入れておらず、法律の改正までの道のりは遠いことを認識させた。中華民国建国の父・孫文の言葉を使えば、「革命はいまだならず、『同志』(同性愛者を示す隠語としても使われる)なおすべからく努力すべし」といったところか。
多様性のある結婚のための3つの法改正案
台湾伴侶権益推進連盟(伴侶盟)は12年からネット上で署名活動を始め、「多様性ある結婚」関連の法改正を求めている。改正法案は3つあり、1つは同性愛者の婚姻同権を推進し、同性婚を合法化するものだ。
「民法」親族・相続編972条の「婚姻は『男女の当事者』自身により決める」という条文を「『双方当事者』自らにより決める」と改め、条文中の「夫婦」を「配偶者」に、「父母」を「両親」に変更して、同性愛者の家庭も子女の養育を可能とする。「多様性ある結婚」関連の3つの法案のうち、唯一法改正手続きに入った草案だ。