木村拓哉の「金麦CM」が示すタレント起用の深み カローラの菅田&中条、いち髪の川口春奈も

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

新CMはスーパーマーケットで木村が新しくなった商品の缶を手にしながら、パッケージに書かれた“よりはっきりとした麦のうまみと澄んだ後味”という刷新ポイントを読み上げ、「これ、きんぴらに合うな」と相性のよい料理を想像していると、試食販売員から「あと、アサリバターとか」と声を掛けられるという内容。

「日本の食卓に新発売。」というコピーからは、13年目を迎えるロングセラーブランドである金麦のリニューアルにかける意気込みを感じさせる。

旺盛な出稿を伴うテレビCMに木村が出演するのは久々ということもあり、消費者モニターの感想には「キムタクが出ているだけでインパクトがある。キムタクはすごい」「あの木村拓哉が金麦に!という新しいイメージがつきました」「久しぶりにキムタクのCMを見てやっぱりカッコいいなと思った」「ビールのCMでキムタクというのが新鮮だった」と、木村に注目するコメントが多く書かれた。

CMが印象に残った理由を選択式で問う「CM好感要因」では「出演者・キャラクター」に多くの票が集まったが、相対的に見ると「説得力に共感」では全CM中2位、「企業姿勢にウソがない」では同1位という点も注目だ。今作は、企業の思いを伝えるものではなく王道の商品CMであるが、それに対して人々は信頼感を抱いたということだ。これこそがその人が持つキャラクター性やイメージをブランドに重ねて感覚的・瞬間的に伝えることができるタレントの力だろう。

金麦の場合、10年以上愛されているブランドのリニューアルという大事な節目に、これまで丁寧に積み上げてきたブランドの資産を損なわず、かつ新しく見せるという難しい役割だった。だが、「若い女性や子どもが憧れるもの」というかつての男性アイドルの枠を壊し、国民的スターに上り詰めた過程を見てきた世代にとって木村は「信頼」「説得力」という記号となり、その役割を見事に果たしたのだ。

菅田将暉と中条あやみが表現したこと

続く7位はトヨタ『カローラ スポーツ』の第2弾CMだ。同社の『カローラ』は1966年の販売開始以来、世界中で愛され続けてきた。そうした中、カローラ スポーツはクルマを取り巻く環境が大きく変化していることを受けて、新たなモビリティライフを提案する初代コネクティッドカーとして昨年6月に登場した。

【カローラ スポーツ】続・気持ちいい日篇 30秒
次ページ 直感的に視聴者に届けたことが高評価に
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事