木村拓哉の「金麦CM」が示すタレント起用の深み

カローラの菅田&中条、いち髪の川口春奈も

3つ目に紹介したいのはクラシエホームプロダクツ『いち髪』だ。2016年からイメージキャラクターを務める川口春奈がCOMPLEXの『BE MY BABY』に合わせてノリノリでシャンプーをするCMで、「私でいいのだ。」とコピーがかかると美しく仕上がった髪をなびかせ力強く街へと走りだすという明るくポジティブなCMに仕上がっている。

いち髪 歌シャン篇

同商品は2006年に発売されたヘアケアブランドで、以前より“和草のちから”でダメージの補修と予防をかなえることを訴求してきた。今作でも伝えたいことは同じだが、その先にある前向きな女性の姿を企画の軸に据えて高いCM好感度を獲得した。

モニターの感想には「ノリノリの川口春奈がとにかくかわいい」「川口さんがすごく楽しそう」「ノリノリで元気よく気持ちがいい!」といった内容に加え「川口春奈がかわいい。今までのイメージとのギャップがいい」「川口春奈がひと皮むけた感じがする」といった記述も見受けられた。過去に出演したCMでは優等生的な娘や妹、控えめな女子高生といった役柄が印象的だが、最近はバラエティー番組やSNSで見せる気取らないキャラクターも影響してか視聴者からのイメージにも変化があったようだ。

そうしたタイミングで放送されたこのCMは、「CM好感要因」を見ると今まで川口が1人で出演したすべてのCMの中で最も高い「出演者・キャラクター」のポイントを獲得した。同時に今までのCM表現同様、清楚で凜(りん)としたイメージだったはずのいち髪というブランドを、一気にポジティブで元気な女性を応援するブランドへと、そのイメージを一新させたのではないだろうか。

有名タレントが持つパワーのすごみ

今回はタレントの起用が大きな意味と価値を持つ3つのCMを紹介した。

CMという短い時間の中で視聴者の意識を向けるだけでなく、言葉を並べるよりも速く鋭くメッセージを届け、また一瞬でブランドのイメージまでも新しく変えることができるということが、何よりも彼らの持つパワーなのだ。

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