先に上場するのはどちらか?
クラウドソーシング銘柄としてはライティングなどの細かいタスク系を中心としたクラウドソーシング事業「Crowd」ほか、ポイントサイトも有するリアルワールドに2014年中の上場観測が出ている。
しかし、クラウドソーシングの本流はタスク業務などの特定ジャンルに特化したものではなく、エンジニアやデザイナーなども利用できる総合ジャンル型のサービスであると筆者は考えている。総合型のクラウドソーシングサイトがプラットフォームとしての力を増した結果、募集案件数も請け負うユーザー数もそこに集中していく。国内ではクラウドワークスとランサーズが抜きんでて案件数もユーザー数も多いと見られ、今後も両社の市場占有率が上昇していくだろう。
新しい働き方を実現するクラウドソーシングサービスの社会的意義は高いが、マッチング手数料ビジネスであり、ビジネスモデル上は利益が出にくい。ゆえに市場のスケールとともに市場シェアを拡大したトップの事業者1、2社が勝つような市場構造であると思われる。
現在、注目点となっているのは、二社のうちどちらが先に上場するかだ。一般的な知名度をいち早く獲得し、募集案件数やユーザー数を伸ばした側が、先に売上高を伸ばす可能性が高い。
クラウドワークスとランサーズ――先に上場し、トップの座を確立するのはどちらか?
ここで私の意見を述べよう。過去に取引実績があったことを明示したうえであえて言うが、クラウドワークスが勝つと宣言する。とくに先日発表された約11億円の資金調達からの事業展開に期待したい。海外展開も見据えるとあるが、市場規模予測の連動にとどまらない何かを起こしそうなモメンタムが感じられる。
そしてつい先日の12月19日に海外の大手クラウドソーシングサイトであるoDeskとElanceの合併が発表された。この合併こそクラウドソーシング業界の利益構造から規模の経済が効くビジネスモデルの証明を裏付けていると言える。
クラウドワークス、そして騒動後に私が謝罪に伺ったランサーズの動きに、2014年も目が離せない。
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