仮想通貨のバブル崩壊、ICOに「冬の時代」

投資家の阿鼻叫喚は「儲け話の失敗」なのか

日本クリプトカレンシー協会のセミナー風景。参加者の中心は40代から60代だった(記者撮影)

仮想通貨バブルの崩壊から1年が経った。ビットコインの価格は最高値の5分の1で推移するなど相場は停滞、一般投資家にまで広がった投資熱は冷え込んでいる。

仮想通貨バブルの当時、仮想通貨を使った資金調達手法として脚光を浴びたICO(イニシャル・コイン・オファリング)はもっとひどい状態だ。あるICO案件の「その後」を追うと、投資家たちの怒りが噴出していた。

「逃げようとしているでしょ、みんな困ってるんですよ!」「こっちは数千万円をつぎ込んだんだ!」

ビットプロパティー構想とは何か

昨年11月、「ビットプロパティー」というICO案件の進捗状況を伝えるための説明会が都内の貸会議室で開かれていた。投資家たちの怒号は会場外にまで響きわたるほど。投資家たちに説明をしていた男性は、「自分には詳細な事情はわからない」と弁明するのがやっとだった。

世界各国の不動産の所有権をブロックチェーン上に乗せ、「BTP」という、独自に発行した仮想通貨で不動産に投資できるようにする。所有不動産はメガソーラーなどの再生可能エネルギー施設を中心とし、売電収益などがBTP保有者に分配される。BTPは仮想通貨交換所に上場され、広く売買もできる。そして、ビットプロパティー構想の実現に必要な資金はBTPの発行と販売によって確保すると販売時には説明されていた。

BTPの販売は、仮想通貨バブル前夜といえる2016年1月から2017年6月にかけて行われた。集客と販売を担ったのが「一般社団法人日本クリプトカレンシー協会」なる団体だ。

次ページ日本クリプトカレンシー協会の正体
ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 非学歴エリートの熱血キャリア相談
  • Amazon週間ビジネス・経済書ランキング
  • 育休世代 vs.専業主婦前提社会
  • 最新の週刊東洋経済
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
-

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

ログインしてコメントを書く(400文字以内)
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
かんぽ まさかの10月営業再開<br>日本郵政グループの不適切判断

日本郵便本社が発した「10月からかんぽ営業を段階的に再開」との緊急指示に、現場は大混乱。乗り換え勧奨禁止などの再発防止策、7月末に実施を発表した全件調査、特定事案調査にも大きな問題を残したままだ。拙速な営業再開の裏には何が。