仮想通貨のバブル崩壊、ICOに「冬の時代」

投資家の阿鼻叫喚は「儲け話の失敗」なのか

同協会は、仮想通貨の普及促進や情報提供、個人の資産保全を事業目的として2015年6月に都内で設立された。BTPの販売終了直後に活動を休止するまで、東京を中心に各地でセミナーを開催。活動休止前の協会ホームページでは、「日本最大級の仮想通貨に特化した社団法人」であるとうたい、セミナー参加者は累計で3000人以上とアピールしていた。

6人ほどいた協会メンバーのうち、セミナーでBTPを紹介する役回りだったのは2人。協会の創設者で2015年末にビットプロパティー株式会社を設立し、代表取締役を務めていた30代前半の男性と、昨年11月の説明会で会場の怒りの的になっていた20代の男性だ。協会創設者は次のようなセールストークで話しかけ、仮想通貨で一山当てたい投資家たちの心をくすぐった。

「日本の収益用不動産の市場規模は200兆円超。これからの10年で何%がデジタル化されると思いますか。それがBTPの想定市場規模です。デジタル化されるのが50%なら日本だけで100兆円です」

「(BTPの価格上昇度については)3倍、5倍、10倍は全然狙えますね。10倍だったら少ないと思います。10倍のところでは僕は売らないです」

14億円以上の資金を集める

70万円以上を投資すれば、年率3~5%の配当が出ることも、投資家には魅力に映ったようだ。最終的には日本円やビットコインで14億円相当の資金が集まった。

ビットプロパティーは沖縄県・石垣島にあるメガソーラー施設と土地を購入。現在はそこから上がる売電収益をイーサリアム(ビットコインと並ぶ主要な仮想通貨)で投資家たちに分配している。

BTPに900万円を投じた投資家の場合、分配金の額は「月2万円相当」。ただ、「BTPの価格が10倍になると思っていた。そのような触れ込みだった」と不満をあらわにする。「欲の皮が突っ張りすぎ」との批判も聞こえてきそうだが、その不満にはうなずける点もある。仮想通貨交換所へのBTP上場が事実上頓挫したからだ。

ビットプロパティーは当初、BTPの上場時期を2017年1月と公表していた。だが予定は遅れ、2018年上旬に改めた。ところが2018年に入ると仮想通貨バブルの崩壊に加えて、BTPのように配当を出す仮想通貨は株式などの有価証券と同様、金融当局の監視下に置こうとする流れが世界的に広まった。その結果、BTPの上場は暗礁に乗り上げた。

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