日本の「セクハラ議論」になぜか欠けている視点 性的同意をもっときちんと教えるべきだ

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通りすがりの人は誰も干渉せず、私もそうだった。だが、私は彼女と目を合わせず、彼女が大丈夫かどうか聞かなかったことを後悔している。自分自身を擁護する場合であれ、ほかの人を擁護する場合であれ、私はまだ自分自身の自意識と闘っている。声を上げるのがいかに難しいかわかっているが、今後はもっとうまくできたら、と思う。

セクハラや性的暴行に対する進展はゆっくりとはしているが、まったくないわけではない。日本でも自分の取った行動の結果に対して責任を取っている加害者の話があちこちでニュースとなっている。

まずは性的同意について学んでみてほしい

ハラスメントや性暴力は複雑な社会問題だ。しかし、その問題を改善しようとする取り組みもすでにたくさんある。例えば、#WeTooというキャンペーンで日本では被害者だけではなくてすべての人はハラスメントや性暴力を否定しないといけない考え方を発信している。

痴漢問題に対しては、痴漢抑止活動センターという社団法人が痴漢抑止についての意識を高めるバッジを作って、販売や配る活動を行っている。女子栄養大学の学生たちは中学生向けに合意に関する教材を作った。

そこまでやらなくても、1人でもできる簡単な行動は自分でハラスメントや性暴力、そして社会的な権力について調べて学ぶことだ。合意などがあまり教えられてない社会の中、自分で調べることは重要だ。

記事、本、SNSには性的同意に関する情報がたくさんある。次の一歩は会話だ。友人と、恋人と、家族と、同僚と、誰でもいい。会話でハラスメントや性暴力について話しやすい環境を作るのは、さまざまな取り組みをつなぐことだろう。

アナリス・ガイズバート フリーランス記者

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Annelise Giseburt

アメリカ、シアトル生まれ。大学で日本語や英文学が専攻。2016年に来日、現在広島に在住。翻訳を独学し、2018年に翻訳の仕事を開始。フリーランスライターとして寄稿した新聞やサイトは「The Progressive」「GaijinPot」「GetHiroshima」など。

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