「恋愛未経験」41歳男性が今すぐやるべきこと ずっと非正規だったので、余裕がなかった

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「今契約社員で働いている会社の正社員に、来月からなれるんです。小さな会社で、現在の年収は550万なのですが、社員になってもこの年収を保証してくださるとのことでした。これで少しは生活の基盤もできるのではないかと思っています」

生活の基盤を確保できることで、心に余裕ができた。

「生活に追われていたときも、 “ときめきたいな”と思うことは、1年のうちに10回くらいはあったんですよ(笑)。でも、僕にとっては、恋愛や結婚は、ぜいたく品だった」

米川は続けた。

「ただ、今まで女性と付き合った経験がないから、何から始めていいのかわからない。また、自分がどのくらい本気で結婚をしたいのかもわからない。だから、今日は、ここで自分の気持ちをアウトプットして、自分の結婚本気度を確かめようと思って来ました」

一つひとつの言葉を丁寧に選び、とても真摯に自分の正直な気持ちを伝えてくれている印象を受けた。

「人間は、基本1人でも生きていける。でも、今生の人生って1回きりじゃないですか。その中で同じ生きていくのなら、仕事だけの人生では彩りがない。心が乾くというか。一緒に笑ったり、おいしいものを食べたり、隣にパートナーがいて、温もりを感じながらの生活がしたいと思うようになったんですね」

また、こんなことも言った。

「諦めかけている部分もあったんですけど、鎌田さんの記事を読んでいると、“まだ諦めなくてもいいかな”と思う自分も出てきた。去年半年くらい悩んでいたんですよ。でも、同じ悩むなら会ってみて、自分の気持ちを確かめてみて、ダメならダメで年貢の納め時。違う方向に向かって1人で生きていく覚悟を決めようかと」

一大決心をして、面談に来てくれたわけだ。

恋愛をせずに年を重ねた人たちがすべきこと

年を重ねれば重ねるほど、恋愛することにも、結婚することにも臆病になっていくし、また難しくもなっていく。

10代、20代の頃ならば、普通に生活をしていれば、その中で恋愛をする相手を見つけることができる。大学で毎日顔を合わせる友達、会社に入ってからの同僚や先輩後輩、取引先の人間など、周りには同年代の独身者が多いので、一緒に過ごす時間を重ねていくうちに、何かのきっかけで恋愛へと進展していく。そして、それが結婚へとつながっていく。

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