なぜ「中高年同士の結婚」はこうも難しいのか 子どもは欲しい、仕事は続けたい、同居は嫌

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アラフォー、アラフィフの結婚を難しくさせている理由とは(写真:Image Works Japan/PIXTA)
20代での結婚は勢いで進められることも多いのだが、30代後半、40代、50代と年を重ねていくと、結婚することに慎重になってゆく。年を経るごとに、結婚相手の候補者は年々少なくなっているというのに……。
仲人として婚活現場にかかわる筆者が、毎回1人の婚活者に焦点を当てて、苦悩や成功体験をリアルな声とともにお届けしていく連載。今回は、「石橋をたたいていても渡らない人々。だから難しい中高年の結婚」について書く。

会員の内田洋子(39歳、仮名)は、昨年の10月に見合いをした早坂孝一(46歳、仮名)とクリスマスを一緒に過ごしたり、初詣に出かけたりと順調な付き合いを続けているようだった。

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結婚相談所では3カ月を目安に、交際している相手と結婚に向かえるかの意思確認をする。そこで、年が明けて早々に個別面談をした。「早坂さんとのお付き合いはどう?」と私が聞くと、洋子はこう言った。

「うまくいっていると思います」

とはいえ、さしてうれしそうでもなく、口調は落ち着いていた。

「真剣交際」に入れるのか?

「クリスマスは早坂さんが予約をしておいてくださった丸ビルの最上階のレストランでお食事をしました。年が明けて4日には、明治神宮に一緒に参拝してきました。三が日は混んでいるから4日にしたのですが、まだまだ人であふれていましたよ。そのまま公園通りを渋谷に抜けて、お食事をして帰ってきました」

「そう、仲良くやっているのね。このまま結婚に向かえそう? そろそろ“真剣交際”に入ることを考えますか?」

結婚相談所には、“交際”“真剣交際”の区分がある。“交際”は、お相手のお人柄を見る期間。この期間は、別の相手と見合いをしても交際をしていてもよい。それを経て、“この人なら、結婚に向かえる”という気持ちが固まったら、“真剣交際”に入る。そのときは付き合う相手をその人1人に絞り、ほかは交際終了とする。そして、互いの気持ちを寄り添わせながら、結婚に向けてのより具体的な話を2人でしていく。

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