面談にやってきた大友洋子(39歳、仮名)は、スリムな体型で目を見張るほどの美人だった。
「お時間をつくっていただき、ありがとうございます。本日はよろしくお願いいたします」
アナウンサーを思わせるような滑舌のよさで、何もかもが完璧に見えた。彼女に会った人は、誰もがそう思うだろう。
アラフォーの美人が結婚できない理由
「どうしてあなたが結婚できないの?」
しかし、婚活市場の中で結婚できないでいるのは、アラフォーの美人ばかりなのだ。仕事もできる。決してモテなかったわけではない。いくつかの恋も経験してきたのに、結婚する時期を見誤って、30代になってしまった。独身でいることに急に焦りを覚えるのだが、自分の生活圏内にはすでに結婚できる候補者がいなくなっていた。
洋子は、言った。
「気がついたら35歳を超えていました。2年半前に本格的に婚活をしようと、大手の結婚相談所に入ったんです。そこで1年間のうちに20人弱の方とお見合いを繰り返したのですが、“結婚したい”と思える男性には出会えませんでした」
そんなときに、友人から4つ上の服部雅弘(仮名)を紹介された。国家資格を有する士業をしているエリートだった。
「何度かお食事に行ったら、『正式にお付き合いしていただけませんか?』と申し込まれたんです。私にとっては願ってもないことでした。歳も近いし、キチンとしたお仕事をしている。ただ将来に結婚を見据えた交際でないと困ると思ったので、それをお聞きしたところ、『そのつもりです』と。もう本当にうれしくて、天にも昇る気持ちで交際をスタートさせました」
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