ケンタッキーが始めた唐揚げ店の“旨み" 過熱するチキン戦争、KFCの起死回生なるか

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鶏から亭の出店を進める背景には、店舗投資の抑制という狙いもある。一般的なケンタッキーであれば、店舗面積はある程度の広さが必要で、専用の厨房機器や家具なども多い。一方、鶏から亭は客席スペースが不要なので、店舗面積は小さくても十分。イートインのための設備投資も必要ない。そのため、投資額はケンタッキーに比べて4分の1程度に抑えられる。

天候リスクも軽減

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小さなスペースでも問題ないので、SCや商店街への出店も容易だ。ケンタッキーのみならず、外食産業は全般的に天候に左右されやすい。雨が降れば、客足は遠のいてしまう。

しかし、SCは自動車で来店できる上、食材や日用品を取り扱っているため、客足も安定している。独立店舗に比べれば、天候の影響は小さい。SCへの出店によって、天候リスクも減らすことができるわけだ。

「オープン後の客足はまずまずの手応え。厨房スペースや作業の効率化など、工夫できる点はまだまだある。今後の本格展開に向けて、しっかりと準備していきたい」(鶏から亭アピタ日吉店の久保田努店長)

過熱するチキン戦争の真っ只中で、老舗が踏み出した小さな一歩。鶏から亭は、既存店の苦戦が続くKFCの救世主となりえるか。新規開業の熱気が冷めるであろう、来年度が勝負の1年となりそうだ。

又吉 龍吾 東洋経済 記者

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またよし りゅうご / Ryugo Matayoshi

2011年4月に東洋経済新報社入社。これまで小売り(主にコンビニ)、外食、自動車などの業界を担当。現在は統括編集部で企業記事の編集に従事する傍ら、外食業界(主に回転ずし)を担当。趣味はスポーツ観戦(野球、プロレス、ボートレース)と将棋。

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